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商品のネーミングが光る「つばめキャンドル」の商品たち

今週のお題は「名前をつける」f:id:polepole103:20140517185520j:plain

 「つのキャン」「おにキャン」「ミニキャン」。どれも新潟で作られている手づくりキャンドルの名前。”一度聞いたらすぐに覚えられる“というのがネーミングするうえで大切なことのひとつだが、そこに物語が流れているさらに良い。

 ■新潟で作られている幸せをお裾分けするキャンドル

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 色とりどりの綺麗なキャンドルを作っているのが、燕市社会福祉協議会就労支援センター内(新潟県燕市)のキャンドル製作チーム。「つばめキャンドル」と名付けられたキャンドルチームは、障がいのある人々とともに2013年の夏からこのキャンドルを作り始めた。

つばめキャンドルでは、 結婚式場で使ったキャンドルを原料にした 「幸せのおすそ分けキャンドル」を手作りしています。(http://tsubamecandle.jimdo.com)

  結婚式場で使われたキャンドルを溶かして再びキャンドルにする。それだけでも幸せが舞い込んでくるような、素敵なキャンドルができあがる。商品の開発プロセスに心温まる物語が織り込まれているのが素晴らしい。

 キャンドルのネーミングも、簡素で商品の見た目ともマッチしていて良い。地元に言い伝わる酒呑童子伝説をモチーフにした「おに」「つの」という単語を使うことで、キャンドルを購入する顧客だけではなく、製作者自身も商品に愛着を感じるのではないだろうか。

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酒呑童子(しゅてんどうじ)は、京都と丹波国の国境の大枝(老の坂)に住んでいたとされる鬼の頭領(盗賊であったとも)である。他の呼び名として、酒顛童子、酒天童子、朱点童子と書くこともある。室町時代の物語を集めた『御伽草子』などによると、酒呑童子の姿は、顔は薄赤く、髪は短くて乱れた赤毛、手足は熊の手のようで、背丈が6m以上で角が5本、目が15個もあったといわれる。彼が本拠とした大江山では龍宮のような御殿に棲み、数多くの鬼達を部下にしていたという。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)

■商品に想いを込めることの意味

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 「名は体を表す」という言葉もあるとおり、名前というのはその物や人の中身や性質を的確に表してくれる。また、名前から来るイメージでその物や人の中身や性質を推察されるということもあるし、商品ではネーミングひとつで売れ行き変わるということもあり得る。

 だからといって「カッコいい商品名」が良いのかというと別問題で、どうしてその名前がつけられたのかということのほうが大切だと思う。

 今回ご紹介した「おにキャン」「つのキャン」などは、商品名を見たり聞いたりした時に「どうして鬼なんだろう?」と素朴に感じる。それが「酒呑童子」の伝説と結びつき、キャンドルの形状で鬼を連想し、酒呑童子伝説から新潟という土地を連想する。

 ひとつのネーミングにも物語が流れていて、それが商品価値をさらに高めることにつながっている。商品ひとつひとつに製作者の想いが込められているからこそ、こういった素敵なストーリを感じさせるネーミングが出来るんだろうなと感じた。

 つばめキャンドルの素敵な商品たち。これからもグイグイと売れ行きを伸ばしてくれることだろうと思うし、ささやかながら応援していきたい。