インターネットが普及してどこの家庭でも手軽にメールをやり取り出来るようになり、携帯電話の普及でさらに個人対個人で手軽にメールを送れるようになりました。
手紙には手紙の良さがありますが、リアルタイムで自分の気持ちを伝えることの出来る携帯でのメールは、新しいツールとして独自の良さを持っていると思います。
■第12回「愛のあるメール大賞」受賞作発表
NTTdocomoが毎年行っているdocomoの「愛のあるメール大賞」。今年も第12回の受賞作品が発表されました。
毎年多くの応募があり、多くの素敵なメールが発表されているメール大賞ですが、今年もまた素敵な受賞作品が並んでいました。
今年のグランプに輝いたメールは、30代の男性が応募した作品。落ち込んでいる時に送られてきた恩師からのほんの短いメールの文章が、心の奥にじわっと染み込んでくるような素敵な内容でした。
“高校時代の恩師からのメールです。卒業してからもよく同級生たちと母校の先生に会いにいっているのですが、以前仕事で失敗が続き、生活面でも彼女と別れたりと不運が重なったことを報告したときに貰ったメールです。シンプルで短い言葉ですが心に響き、肩の荷がスッと下りました。なんでも「失敗して当然」と思って明るく前向きに動けるようになりました。”
この他にも準グランプリ、優秀賞、入賞などたくさんの心温まるメールが掲載されています。ひとつひとつに物語があって、たかがメール、されどメールなんだなと感じました。
■携帯電話でのメールは手紙ではなく会話
総務省の情報通信分野別データベースによると、平成25年9月末の携帯・PHS加入契約数は約1億4千5百万台。総人口に対する普及率が112.9%ですので、一人1台持つというのは当たり前の時代になってきました。
携帯電話は災害時の緊急連絡用や登山時の救助要請など、日常生活以外にも活躍しています。その一方で、若年層のコミュニケーションを阻害したり、いじめや犯罪に悪用されるという面もいなめません。
しかし、今回の「愛のある大賞」で紹介されているメールの数々を見てみると、やはり道具は使う側の使い方次第なんだなということを改めて感じさせてくれました。
パソコンを利用してのメールは情報の伝達や書類の送付という意味で、手紙と同等の使い方がメインなんだなと思います。対して携帯電話でのメールは会話と同じように、その場で感じたことをやり取りするコミュニケーションツールです。
会話と違うところは、考えたことが一旦文章になることによって、自分の言葉をしっかりと見直してから相手に伝えることが出来る点だと思います。上手に使うことで上質のコミュニケーションが出来るというと点では、素敵なツールだと思います。
何事も思いやりの心を持つことで相手に温かい気持ちを伝えられる。そんなことが思い浮かびました。