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待望の続編が登場「ビブリア古書堂の事件手帳(5)」(三上 延)

 好きなシリーズの本は続編が発刊されるとすぐに買って読みますが、そういった本ほどなかなか続編が出ないということがあります。今回、待望の一冊が発刊されましたが、前作以上に興味深くて面白い内容だったんです。

■古書にまつわる謎を解く

ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)

 今日ご紹介するのは三上 延さんの「ビブリア古書堂の事件手帖 (5)」という一冊。湘南にある小さな古書店を舞台とした物語で、推理小説の要素を含んだ物語です。

【内容情報】(「BOOK」データベースより) 静かにあたためてきた想い。無骨な青年店員の告白は美しき女店主との関係に波紋を投じる。彼女の答えはー今はただ待ってほしい、だった。ぎこちない二人を結びつけたのは、またしても古書だった。謎めいたいわくに秘められていたのは、過去と今、人と人、思わぬ繋がり。脆いようで強固な人の想いに触れ、何かが変わる気がした。だが、それを試すかのように、彼女の母が現れる。邂逅は必然ー彼女は母を待っていたのか?すべての答えの出る時が迫っていた。

 シリーズ5作目は、古書堂の若き女性店主である篠川栞子と誠実なアルバイト五浦大輔との関係や、幼い頃に家族を捨てて家を出た母親との確執などを縦軸としながら、古書店に持ち込まれる古書にまつわる謎を解き明かしていく物語です。

 このシリーズの面白さはストーリー展開もさることながら、いろいろな古書に関する事柄が丁寧に紹介されているところです。古書というと一部の文学好きの方のためのものというイメージがありましたが、この作品を読んでとても身近に感じました。

 また、古書の内容だけではなく作者の逸話や当時の社会情勢なども紹介されていますので、書籍が出版された頃の世の中のことや、どうしてこのような作品が書かれたかという背景なども知ることが出来て、本好きならずとも興味深く感じるのではないかと思います。

 私もこの物語に出てきたことをきっかけに何冊かの古書を読みましたが、こうやって本に知り合うというのもまた楽しいなと感じています。

 以前、神田神保町まで歩いて10分ほどの場所に勤務していましたので、古本屋街には時々足を運んでいろいろな古書店を覗いていました。当時はただ単に店内を覗いて回るだけだったのですが、読んでみたい古書を決めて探して歩くとさらに楽しいだろうなと思います。

 シリーズ5作目まで読んでから気づきましたが、今日ご紹介した一冊は本の分類としてはライトノベルズに分類されるようです。

 ライトノベルズというと「中高生が読む恋愛小説」という固定観念がありましたが、なかなかどうして奥深くて興味深い一冊でした。

 本好きの方には特にオススメですよ。ぜひ。

ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)

ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)