成人の日も過ぎて今週末はセンター試験。最後の追い込みに余念のない受験生もたくさんいると思うが、私も先週末に資格の実技講習と筆記試験を受けてきた。センター試験とは比べようのない気軽な試験だが、それでも専門的な内容だっただけに緊張する時間だった。
全国で約15万人が活動しているサービス介助士
駅や空港、デパートなどで取得が進んでいる「サービス介助士」という資格がある。最近では大学生や短大生などが卒業前に取得し、社会人になってから役立てようという動きも出てきているようだ。
私もブラインドサッカーのボランティア活動を行う中でこの資格のことを知り、もっと専門的に介助のことを知るために勉強を始めた。資格を取得するためには、通信教育を終えてから実技講習を受講し、最後に見極めのための50問の試験にパスする必要がある。それほど特殊な内容ではないが、ホスピタリティや高齢化社会のことなど幅広い知識が必要となるので簡単ではない。
実技講習は二日間行われるが、障害者介助に限定したものではなく高齢者への対応も入っているため、初日には高齢者体験も行う。体に重りをつけて関節も固定し、視野狭窄と白内障を体験するゴーグルを装着して杖をついて実際に買い物に行く。一時間ほど体験を行うが、実体験は机上で学ぶ何倍も心に響く。
車椅子の押し方や乗降のお手伝いなどは、技術を学びながらも相手に寄り添う心をも学ぶとても素晴らしい実技講習だった。二日目の午後には実技の見極め試験もあるが、資格を取るためだけではなく社会に対する考え方も変わるような内容だった。
ご興味のある方は、日本ケアフィット共育機構のホームページを参照していただきたい。なかなか興味深い内容だ。
筆記試験には鉛筆を使用
実技講習の最後に50問の筆記試験が行われたが、初日に「筆記試験はB又はHBの鉛筆を持参するようにとの連絡があった。シャープペンシルで塗りつぶした場合には、マークシートの読み取りでエラーが出て不正解扱いとなるためだ。
マークシート用のシャープペンシルが文具メーカー各社から発売されているが、現在でも資格試験や各種試験でマークシート方式の場合にはほとんどが「シャープペンシル禁止」となっている。
今週末に行われる大学入試センター試験も同様で、ホームページには使用する筆記具に関するQ&Aが掲載されている。
ここには明確に「シャープペンシルを使用してマークした場合には、解答が読み取れないことがあります」と記されている。
鉛筆でマークすると大丈夫だが、シャープペンシルでは読み取れないのはなぜか。それにはマークシートの読み取り機の特徴として、二つの理由があるようだ。
一つは「読み取り機は鉛筆の黒鉛に反応して濃く読み取る」ということ。シャープペンシルの芯は折れにくいように黒鉛以外の物質も入っているため、黒鉛よりも薄く読み取ってしまうらしい。
もう一つの理由は「シャーペンのマークは消えにくい」ということ。芯を強く押し付けてマークするため、消しゴムで消しても溝状になった部分に色が残ってしまい、ダブルマークと判定されることがあるようだ。
この二つはあくまでも「こうなることがある」ということであり、実際には何ら問題なく読み取られる可能性もある。しかし、試験の主催者側としてはあらかじめ注意することで、読み取りエラーが発生しても「自己責任」として処理をすることになる。
最近のマークシート用シャープペンシルは、芯を鉛筆とほぼ同じ素材にしたり、太さも0.9mmや1.3mmと太くするなどの工夫を施している。それでも、試験案内に「シャープペンシルは使用不可」となっていれば、鉛筆を持参するのが精神的にも良いだろう。余分なところで気が散るということが防げる効果も大きい。
なお、読み取り機の種類によってはシャープペンシルでも問題のない機種もあるようなので、その際には受験案内に「シャープペンシル可能」などと記されているらしい。
マークシート用の鉛筆とシャープペンシル
三菱鉛筆からは「ユニマークシート用鉛筆 HB」が発売されているが、通常の鉛筆と異なり筆圧が弱くても濃く綺麗にマークができ、また消しゴム綺麗に消えるという特徴がある。また、コクヨからは「マークシート 最適セット 1.3mm」が発売されており、少ない回数でマークができるように工夫されている。専用の替え芯も発売されているので安心だ。
なお、センター試験用に商品名が消された消しゴムもあるので、それを持参するのも良いだろう。
コクヨ シャープペン マークシート 最適セット 1.3mm PS-SMP101D
- 出版社/メーカー: コクヨ(KOKUYO)
- 発売日: 2013/09/11
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※本記事中の「筆記試験には鉛筆を使用」以降は2016-10-11の記事をリライトしています