何かを束ねるバンド類というのは、文房具のなかでもポピュラーな道具だ。しかし、用途や材質によって幅が広く、流行り廃りの波も大きいような気がする。
大学生はみんなブックバンドを使っていると思っていた
1970年代後半に、ブックバンドがやたらと流行っていた時期がある。本やノートを十字に縛るバンドだ。オシャレな大学生が使っているというイメージがあった。
実家が九州の田舎町で小さな文房具屋を営んでいたが、そんな小さな文房具屋にも置いてあった記憶がある。確かにブームだったのだろう。当時流行っていたドラマはアメリカのホームドラマが多かったので、何冊かの本をブックバンドで縛って肩に担いで歩く姿がかっこ良かった。
私がちょうど中高生だった頃で、教科書を縛って持ち歩いたことを思い出す。しかし、思った以上に使い勝手が悪くて、あっという間に使わなくなったのも事実だ。
ブックバンドの性能が悪かったのではなく、ただ単に中高生には用途的に合わなかった。何しろ持ち運べる冊数が少なすぎて、辞書やら厚い教科書やらを何冊も持ち歩くのには向いていなかった。
雨の多い日本ではむき出しのまま本やノートを持ち運ぶのは危険だし、縛ったりほどいたりするのが案外面倒だった。書類や教科書を上手に風呂敷に縛って持ち歩いている担任が、何となく凄腕だなと思った記憶がある。
それでもブックバンドは無くなることがなく、地道にというか常に文具店や雑貨店の店頭で見かける。今回写真でご紹介させていただいた「森製紐 オリジナル ブックバンド」もその一つで、こうやって見てみるとレトロな感じもあってかっこいい。
一時期のブームは去ったが、それはそれで隠れたロングセラー商品なのかなと思う。
ノートバンドや手帳バンドは必需品だ
自学自習で使う手帳を数年前からモレスキンにしている。イタリアで生れたて世界的に有名な手帳だが、表紙が固くて書きやすい点がお気に入りで、手帳がばらつかないようにゴムバンドが取り付けられているのも良い。
最近では100円ショップで同じような手帳が売られているが、本当に使い込むならやはりモレスキンだろう。悩むまでもない。
ノートも手帳も文庫本も、そのまま持ち歩くとページがめくれてしまうので、クルッと巻くバンドがあると便利だ。ただ単にめくれるのを防ぐのなら、髪の毛をまとめるためのカラーゴムでも良い。
ペンを持ち歩くので一緒にしたいのなら、ペンケースと一体になった手帳バンドやノートバンドが良いだろう。普段使うペンを差しておいても良いし、そのノートや手帳のための筆記具を差しっぱなしでも良いだろう。
種類が多いジャンルの商品なので、手帳やノートの種類、使い方などに応じて選ぶのも楽しいと思う。
最近の注目商品
最近発売された商品のなかでは、マルマンの「ニーモシネ」シリーズ ”PORTABLE STYLE” から発売された「ノートバンド」が気になる。発売されました。
ノートや書類などを束ねながらも、ペンをいくつも差して持ち歩くとこができる。昔懐かしいブックバンドのような雰囲気もあって、使ってみたい商品のひとつだなと思う。