おやこでポレポレ《文房具好きブログ》

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読んで元気が出るコミックエッセイ「仕事場のちょっと奥までよろしいですか?」(佐藤ジュンコ)

子どもの頃から読書が好きだ。50才を過ぎた今でも読書好きで、毎日何かしら手元に本がないと落ち着かない。

本好きになったきっかけは、小学校に上がる前から読んでいた漫画だ。当時全盛期だった貸本屋から借りてきた漫画を、縁側でひたすら読んでいたことを思い出す。その影響なのか今でもコミックは大好きで、マンガ大賞受賞作などは大人買いして読んでいる。

その流れでコミックエッセイも大好きだが、 読んで元気をもらえるコミックエッセイがつい最近発売された。かなりオススメの一冊だ。 

達人達の仕事を綴ったコミックエッセイ

「仕事場のちょっと奥までよろしいですか?」表紙

読んで元気をいただいたのが、佐藤ジュンコさんが描かれた「仕事場のちょっと奥までよろしいですか?」という一冊だ。シンプルで素朴なイラストを描かれる佐藤ジュンコさんは、話のリズムも独特の良さがあって大好きな作家さんだ。

佐藤ジュンコさんは仙台で書店員をされていた方で、勤めていた書店が閉店してからはイラストレーターとして活躍されている。イラストを描き始めたのは、書店員の頃に年賀状を出し忘れたことがきっかけだったのだとか。年賀状の出し忘れをフォローするために手書きのマンガで近況を書き、それをコピーして知人・友人に配り始めたのが始まりだというから面白い。

それがきっかけでイラストレーターとして仕事を行うようになられたそうだが、仙台を中心に活動されているという点も特徴の一つだろう。仙台のお店を紹介されたり街の様子を描かれたりと、地元に根ざした活動をされている。これがとても新鮮で良い。何でも東京が中心になりがちだが、そうではないんだということを教えてもらっているような気がする。

さて、今回発刊されたコミックエッセイ「仕事場のちょっと奥までよろしいですか?」だが、これもまた地元仙台を中心とした内容となっている。 

内容(「BOOK」データベースより)
花火職人、こけし工人、ステンドグラス作家、漫画家―人々に愛されるもの作りの現場におじゃましたら、楽しい驚きがいっぱいで、キラキラしてました。「作ること」のプロ15名の仕事術をイラストでルポ! むくむくとやる気が湧いてくるお仕事エッセイ。

登場するのは「作ることのプロ」15名。それぞれの仕事を詳しく紹介するという内容だ。仙台在住の作家さんである伊坂幸太郎さんや漫画家のいがらしみきおさんなど著名な方から、仙台にあるお寺の副住職さんなど”知る人ぞ知る”という方まで幅広い。

職業も、花火師や染物屋さんなど伝統工芸の職人さんからグラフィックデザイナーや鳥瞰図絵師などのクリエーター、バーのママやお寺の副住職など”場づくり”の名人、ステンドグラス作家や建築家などモノづくりの方々など多彩だ。

どの方の職業もとても丁寧に掘り下げられていて、とても丁寧に描かれている。これは著者の佐藤ジュンコさんの姿勢に負うところが大きいのだろう。丁寧な取材と取材相手に対する真摯な姿勢の賜物であるとともに、相手の仕事に対する素直な「敬意」や「尊敬」があるからこそだと感じた。

だからこそ、コミックだからと言ってサッと読むのではなく、一コマ一コマじっくりと読みたくなるし、そうすべき一冊なんだろうと思う。どの方のお仕事も、それぞれにとても興味深いのだ。

番外編として佐藤ジュンコさんご自身の仕事も登場するが、どの方々も共通しているのが「ご自身の仕事に誇りとやりがいを感じている」という点だろう。だからこそ、読んでいて元気が出てくるし、一話一話の読後感がとても爽やかだ。

元気をいただけるコミックエッセイ。良い一冊に出会えたなと嬉しく感じている。働くということはやはり良いことなのである。

仕事場のちょっと奥までよろしいですか?

仕事場のちょっと奥までよろしいですか?

 

本の手触りがとても良い

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本の内容もとても良いのだが、個人的には表紙や帯、本紙などに使われている紙の触り心地がとても良くてお気に入りになってしまった。また、写真のように表紙と中身を繋いでいる「見返し」部分の紙も、エンボス加工が施されているような感じでとても良い。

本好きであるとともに紙好きでもあるので、この一冊はすごいなと思う。内容がとても良いことに加えて、使ってある紙の手触りに惚れ惚れとしてしまうのだ。 

のんびりじっくりと楽しむのが良い

この一冊は、例えば休日の午後に畳にゴロンと寝転がりながらとか、寝る前の一番リラックスした時などにのんびりと読むのが良い。のんびりと読みながらも、一つ一つの話をじっくりと読む。そんな「丁寧に読んでいきたくなる一冊」だと思う。

佐藤ジュンコさんの本は他にも何冊か発売されているので、まだご覧になっていない方にはぜひ読んでいただきたいなと思う。どれも良い空気感が漂っている本ばかりだ。

月刊佐藤純子 (ちくま文庫 さ 44-1)

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佐藤ジュンコのひとり飯な日々 (コーヒーと一冊)

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