文房具好きだと自己紹介すると「好きなジャンルはなんですか」と聞かれることがある。また、「文房具の中で何が一番オススメですか」と聞かれることもある。文房具に関しては広くあまねく好きなのだが、どちらかというと筆記具に対する興味が強いかもしれない。そして、その中でも実に良くできているなと感心しているのが、1本で8本分の活躍をしてくれる色鉛筆だ。
常に持ち歩いているぺんてる社製のこの一本
ほぼ毎週開催されている手話講習会には、モレスキンとペンサムスリムトのセットで臨んでいる。必要な資料は全てモレスキンに貼り付けてあるので、これ一冊があればとりあえず講習会には参加できるという仕組みだ。
仕事帰りの講習会だけに、忘れ物をしたり荷物が増えるのを防ぐための工夫ともいえる。
手話の場合にはそれほど筆記具が必要なわけではないが、読み取りメモのために速記用のシャープペンシルを主に使っている。それ以外には油性ボールペンも使っているが、同時にいつも使っているのがぺんてるの「Multi8(マルチエイト8)セット」という筆記具だ。
太めの多色ボールペンのようにも見えるが、使い方は意外とアナログ的だ。
色鉛筆の芯がマガジン式にグルっと円を描くように内蔵されているので、クリップ部分を回して使いたい色を選ぶ。選んでノック部分をカチッと押し込むと、芯がストンと降りてくる。芯はほとんど全て降りてくるので、紙に押し付けて好きな長さで固定してノック部分を離すという具合だ。
芯を戻す時には逆さまにしてノック部を押せば、そのままストンと芯がマガジンに戻っていく。こちらもさらにアナログ的で面白い。慣れないと「あれれ?」と慌ててしまいがちだが、慣れてしまうと素早く芯が出し入れできて便利だ。
本格的なイラストを描いて彩色するには物足りないが、ちょっと色を塗りたい時にはかなり重宝さる。また、資料にマーカーとして下線を引くにも便利だし、予定表のマスを塗りつぶすのにも使えるだろう。
これ一本をペンケースに入れておけば、何かと便利に使えるというまさに「マルチ」な筆記具だ。
オススメするには訳がある
今までこのブログでも何回となくこの商品をご紹介してきた。昨年末には「今年買って良い買ったもの10」の中でもご紹介させていただいた。また、友人知人にオススメ商品を教えてくれと言われれば、必ずと言って良いほどこの商品の話をしている。
オススメするには訳がある。それは「簡単に彩色ができる環境は作業を楽しくしてくれる」ということだ。「作業」というのはプライベートな作業も仕事での作業も同じで、これ一本があることで「ちょっと色を塗ってみる」ということが可能となる。
例えば以前「懐中日記」をご紹介した時にも掲載したこれらのイラストは、色を塗っただけでなんとなく様になってくるから面白い。ちょっとしたことながら「色を塗る」という作業は右脳を刺激するし気分転換にも良い。
そんな気になるのも一本で8色を楽しめるマルチエイトだからこそだし、持ち歩くだけで楽しくなる筆記具というのも珍しくて貴重だと思う。オススメの一本だ。