食べ物の味付けとして「美味しい」「美味しくない」という評価の他に、「意外といける」「面白い味」「セーフ」「アウト」というようなものがある。最近、巷で話題のショートケーキ味の焼きそばはどうなのか、実際におやこで食べてみた。
ある意味では斬新な味付けの焼きそば
ある日家に帰ったら、高校生の息子がニコニコしながら待っていた。「一緒に食べようと思って買ってきた」というその商品は、明星食品の「一平ちゃん夜店の焼そば ショートケーキ味」というインスタント焼きそば。巷で評判なんだそうだ。
クリスマスシーズンをイメージさせるパッケージの写真に、「彩りシュガーと甘ずっぱーぃいちごとコロコログルト入り!」と書いてありインパクトが強い。スイーツ感の高いパッケージにおののきながらも、どういう味なのか興味津々だ。
中には「ソース」「あとのせかやく」「特製マヨ」が入っているが、他のカップ焼きそばと違い全て『後乗せ』というのが特徴的だ。通常は「かやく」を麺と一緒にお湯に浸すのだが、写真を見ていただいても分かるとおりチョコチップが入っているので後乗せにせざるをえない。
お湯を入れて3分待ち、湯切りをしたらソースをまぶす。ソースからは既にショートケーキの香りが漂っていて不思議な感じだ。甘い香りのソースを満遍なく麺に絡ませたら、かやくをまぶして特製マヨをかけて出来上がり!この時点で、既に部屋の中には甘い香りが漂っていて困惑する。
甘い香りと焼きそばだということにややひるみながらも、具材を良く混ぜてパクリと食べて見た。う〜ん、甘い、、、確かにショートケーキの味なのだが、後味に醤油というかソースのような味が残って微妙だ。
美味しくないかというとそんなことはないが、美味しいかというとそうでもない。非常に微妙な味だのだが、もう一回食べたいかというと遠慮したいというのが正直な感想だ。「ギリギリセーフ」な味であり「ギリギリアウト」な味でもある(あくまでも個人の感想です)。
今回は息子と二人で一つをたべたが、一人で全部食べるのは多分無理。胸焼けしそうだし半分食べたらお腹いっぱいという感じだ。ちなみに、この焼きそばを食べたら普通のカップ焼きそばを食べたくなった。そういう戦略の商品なのだろうか。なかなか貴重な体験だった。
ミスマッチな組み合わせの食品
http://www.akagi.com/brand/garigarikun/index.html
意外な組み合わせの食べ物というと、赤城乳業のガリガリ君シリーズを思い出す。コンポタージュ味やメロンパン味など意外な味付けを発売しており、アイスキャンディーとしては今までにない展開とヒットを飛ばしている。
それでも2014年に発売したナポリタン味では大失敗し、3億円の赤字を出してしまったというのは有名な話だ。やはりいくら意外な組み合わせだと言っても、美味しくないと食品としては市場に受け入れられないということだろう。
味覚に関しては個人差があるので、一概に何が美味しくて何が美味しくないとは言い切れない。納豆が美味しいと感じる人もいれば、匂いも味も全く受け付けないという人がいるようなものだ。それでも「一般的に美味しいと感じる人が多い味」というのはあって、そういった商品が市場に受け入れられるのは当然なことだ。
そういう意味では、今回の「ショートケーキ味焼きそば」がどう受け止められるのか興味津々だ。
【追記】
http://www.akagi.com/products/garigari/melonpan_stick.html
2016年11月15日から発売された「ガリガリ君リッチ メロンパン味」は美味しい!メロンパンの皮(クッキー)が入っていて、なかなか美味だなと思う(個人の感想です)。