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共感しっぱなし!「従業員7人の『つばめや』が成功した たった1年で5000万円売上げを伸ばす仕組み」(高木芳紀)

今日ご紹介するのは、文具店の企画担当である高木芳紀さんが書かれた一冊。文房具好きの方なら、高木さんのお名前を既にご存知の方も多いだろう。 文房具関連のイベントを主催されているなど、小さな文具店の名前を世の中に知らしめた仕掛け人だ。

目からウロコの仕組みがズラリ 

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つばめや文具店は、東京渋谷にある老舗の小さな文具店だ。主にWebショプによる事業運営を行っているが、非常に多彩で興味深い運営だ。

その内容や考え方をまとめたのが、「従業員7人の『つばめや』が成功した たった1年で5000万円売上げを伸ばす仕組み」という一冊。2010年に発行された書籍で、現在はKindle版のみが発売されている(書籍は中古品のみ)。

世の中には「こうすればWebショプはうまく行く!」的な本が何冊も発行されているが、ピンポイントな成功例だったり納得を得にくいものだったりする。

その点、この一冊には共感する部分が多いし、個人的には「共感しまくり」という感じすらする。それはひとえに、決して背伸びをしない「身の丈サイズの取りくみ」だという点が大きいだろう。

誤解を招かないように補足するが、「身の丈サイズの取りくみ」というのは会社の規模を揶揄しているわけではない。逆に「小さいことを強みとした取りくみ」が、非常に参考になるし素晴らしいなと感じるのだ。

Web構築は必要に応じて外部委託を行い、販売する商品もニッチな部分を探す。値引き競争は行わずに、価格以外の顧客を惹き付けるものを探す。

文字にすると簡単なことのように思えるが、実際に行うとなるとかなり難度の高い取り組みだ。それを実践してきた著者が綴った内容だけに、説得力があって「共感しっぱなし」という状態になるのだろう。

小さな会社が自社の強みを把握し、独自の戦略と広告方法を探しだし、ニッチな分野で業績を拡大する。ランチェスター戦略にも通ずるこの取り組みは、個人経営の方にとっても得るものが大きいのではないかと思う。

文房具好きとしては文房具愛を感じる一冊だし、これを参考に文具店を始めてしまおうかと早まった考えを持ってしまう一冊でもある。Kindle版だけではもったいない!ぜひ、書籍版も再版して欲しい!そう思える一冊だった。 

従業員7人の「つばめや」が成功した たった1年で5000万円売上げを伸ばす仕組み

従業員7人の「つばめや」が成功した たった1年で5000万円売上げを伸ばす仕組み

 

百聞は一見に如かず

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今回ご紹介した一冊を読みながら、つばめや文具店のホームページ「渋谷・宮益坂の文具店(アスクル代理店)つばめや」を見ると書かれていることの意味がよくわかる。まさに”百聞は一見に如かず”だ。 

この本はウェブマスターを務めている高木さんの著書だけに、ホームページの作り方やSNSの活用方法などが丁寧に書かれている。6年前の著書なので現在の状況とは若干異なる部分もあるだろうが、考え方という点では現在でも十分通じるものばかりだ。

文房具好きの祭典「文具祭り」毎週末に行われる「文具朝活会」を企画・運営している高木さんの考え方が、それぞれのホームページを見ることで良くわかる。この本はそういった見方をすることで、さらに活用の幅が広がるだろう。 

何が必要で何が不要かを考えさせられた一冊

この本には、主にウェブによる「ゲリラ的な方法」が書かれている。「小さな会社にはウェブによる戦略が有効だ」ということがど真ん中にあり、それに沿ってマーケティングやブランティングのことが丁寧に紹介されている。

今まで私もたくさんのビジネス本を読んできた。職場のリーダーとしてどう振る舞うか、チームをまとめるにはどうすれば良いかなど、主にマネジメントを中心とした本を読むことが多かった。

また、新商品開発の仕事に就いていた時期もあり、そんな時には発想法やアイデア整理の方法など、いわゆる「方法論」をせっせと学んだりもしたし、商品販売部門に居た時にはキャッチコピーについて一から学んだこともあった。

そういったことが全く無駄だったわけではないが、ある意味では一過性のものが多かったなという感じもする。

今回ご紹介した高木さんの一冊は、何となく「そんなことは百も承知だけど」という前提で書かれているような気がする。あくまでも私の個人的な感想だが、文章のあちこちでそう感じる部分があった。

そう考えると、「そんなことは百も承知」という部分もある程度を知っておく必要があって、基本的なマーケティングのことやブランディングのこと、SEO対策のことなどは知っておく必要があるだろうと思う。

そういう視点でこの本を読み返してみると、今は何が自分に必要で何が不要なのかという捨拾選択をすることができる。そんな視点でこの一冊を読み返してみると、また違った読み方ができるのではないだろうか。

従業員7人の「つばめや」が成功した たった1年で5000万円売上げを伸ばす仕組み

従業員7人の「つばめや」が成功した たった1年で5000万円売上げを伸ばす仕組み