ワープロやパソコンが書類作成の主流となってきて、直筆で手紙を書いたり資料を作ったりすることが少なくなってきた。最近ではお祝いやお悔やみの熨斗袋でさえ、パソコンとプリンターがあれば綺麗な宛名を印刷できるようになってきている。それでも、ちょっとした時に筆ペンで字を書かなければならないこともある。そんな時のために、気軽に使える筆ペンを一本用意しておけば安心だ。
「とめ」や「はね」が簡単に表現できる「筆まかせ」
http://www.pilot.co.jp/products/pen/sign_marker/fude_pen/fudemakase/
筆ペンは文具メーカーや筆記用具メーカーからいろいろな種類が販売されているが、その中でもパイロットの「筆ペン 筆まかせ」は筆に慣れていない人でも使いやすい。筆ペンで文字を書くことに慣れていない人でも、マジックペン感覚で筆文字を書くことができるからだ。
筆文字は「とめ」「はね」「はらい」など、独特の書き方がある。万年筆やボールペンでも同じ書き方をするが、筆文字の場合にはそれが顕著だ。
また、万年筆やボールペンと異なり、筆先のコシで文字の強弱をつける必要がある。これが難しい。その難しい部分の垣根を、短いペン先によって解消してくれている。
この商品は通常の墨や薄墨といった一般的な色だけではなく、赤や青などインクの色が多いのもラインナップの特徴だ。
筆文字を書くための筆記具を飛び越えて、絵を描くための道具としても使えるという面白い商品だ。
それでも文字の練習は必要だ
いくら「筆まかせ」が書きやすいと言っても、「はね」や「とめ」を表現しやすいというだけで文字の下手さをカバーしてくれるわけではない。
”弘法筆を選ばず”という言葉があるが、これは「本当の名人は、道具の善し悪しなど問題にしない」ということわざ。 名人ではない私などは、いくら書きやすい筆ペンを使うからといっても字を上手に書く努力は必要だ。
先日ご紹介した「30日でくせ字がきれいになおる ペン字練習帳」には、後半のページに筆ペンのセッションがある。全体的には少ない量だが、のし紙や年賀状などを書くときに使う文字が出てくるので、これをせっせと練習してみた。
筆ペンの書き方は万年筆の書き方に通ずるものがあるので、万年筆と筆ペン両方の文字練習にもなって良い。
いざという時にサラサラっと筆ペンで毛筆を書くことができるというのも、今の時代では貴重なスキルと特技なのかもしれない。
30日でくせ字がきれいになおる ペン字練習帳 (TJMOOK)
- 作者: 中塚翠涛
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2011/12/05
- メディア: 大型本
- 購入: 2人 クリック: 2回
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書道を習っていたにもかかわらず
私は幼い頃から書道を習っていた。小学校に入るか入らないかという頃から習い始めたのだが、どうにも苦手で小学校低学年でやめてしまった。
もともと左ききの私だが、「文字を書くのだけは右手で」という親の願いで右手で文字を書くようになった。昭和40年代は、左手で文字を書くのを良しとしない風潮だったのだろう。
また、父親が書道を趣味としていたこともあって、どうせなら書道を習いにいかせようということになったのだと思う。
結局、右手で文字を書けるようになったものの、書道どころかペン字も綺麗に書くことができず、ずいぶんと文字コンプレックスに悩まされたものだ。
頑張って書道を続けていればかなりの達筆になっていただろうが、それは考えても詮の無いことだろう。まずは、最近始めたペン字練習をコツコツと続けることにしよう。