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大好きな雑貨が「Good Job! Award2015」で準大賞に輝いた!

 文房具好きでいろいろなものを見て歩くが、そこから派生して雑貨を見て歩くのも好きだ。

 いろいろな雑貨が世の中で流通されているが、最近では障害者施設などで作られるいわゆる授産品に注目が集まっている。デザインセンスに優れた授産品が数多く流通されるようになり、そういった取り組みをピックアップして紹介する取り組みも活発になってきている。

優れた取り組みを紹介する「Good Job!展」

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 エイブルアート(障害者アート)の紹介などを中心に活動しているエイブルアートジャパンでは、毎年全国4カ所で「Good Job!展」を開催している。全国各地の授産所や障害者雇用企業などで取り組まれていることを紹介するとともに、その場で販売も行うという流通の役割も担った取り組みだ。

 12月13日に宮城県仙台市で始まったこのイベントは、12月18日から20日まで東京渋谷の渋谷ヒカリエでも開催され、今後は来年2月26日からは大阪で、3月4日からは大分でそれぞれ開催される。

 昨年私も渋谷ヒカリエで開催された「Good Job!展」に出かけたが、様々な取り組みや素敵な商品であふれていて、とても素敵な企画展だなと感じた。

 福祉施設などで作られる授産品は「素朴だが商品の魅力は低いもの」」とされてきたが、今回出展されている商品はどれも「超福祉」といえるものばかりだ。こういった取り組みが広がっていくことによって、授産施設の工賃も向上し住みやすい世の中になるのだろうと思う。

exhibition.goodjobproject.com

優れた取り組みを表彰する「Good Job! Award2015」

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 今年はさらに優れた取り組みに対して表彰を行う「Good Job! Award 2015」という新たな試みも始まり、全国各地から様々な取り組みがエントリーされ紹介された。 

 エントリーされているのは福祉施設だけではなく企業も含まれているが、どれも従来の障害者就労とは一線を画した取り組みばかりだ。

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 その中で今年の対象に輝いたのが、京都市で行われているドニさんの家という多様な生き方や働き方を模索する取り組みだ。

 「ドニさんの家」は京都市山科区にある実在する家(フリースペース)の名前であり、それを運営するチーム名です。 社会福祉法人オリーブの会が作業所として運営している畑の中にあります。
オリーブの会とそれまで畑に出入りしていた数人のメンバーで「ドニさんの家」は運営をしていて、 メンバーの1人であるドニさんはその家に住み込みながら、農園を手伝ったり、得意なヨガの教室を開いたりしながら、そこに暮らしています。 なので、わかりやすく場所の名前も「ドニさんの家」にしました。
「ドニさんの家」では上に書いたような考え方を軸に、家と畑を拠点としたワークショップやイベントの開催、フリースペースとしての家の運営、他にも畑と障害者に関わる様々なことを考えていきます。
作業所とは関係のない人がそこに住むこと、そしてワークショップやイベントをきっかけにいろんな人が作業所に関わっていくことで、何かが生まれてくれることを期待しています。
http://donihouse.com/about/

 精神に障害を持つ人たちが耕す畑の前にある「ドニさんの家」は、福祉と社会とをつなぐ場としての機能を持っている。しかし、大上段に構えるのではなく自然とつながることを模索しているような雰囲気があり、ホームページを見ているだけでも心惹かれるものがある。

 こういった地道な取り組みを取り上げて社会に紹介することこそが、福祉と社会をつなげることにも一役かっているのだろう。そういう意味でも重要な表彰制度だと思う。

 大好きな「つばめキャンドル」が準大賞

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 以前からご紹介している新潟県燕市のつばめキャンドルが、当初設定されていなかった準大賞に選ばれて表彰された。

 「つばめキャンドル」は燕市社会福祉協議会就労支援センター内(新潟県燕市)のキャンドル製作チーム。このチームは2013年の夏からキャンドルを作りを始めたが、丁寧なモノづくりと柔軟なアイデアで様々な商品を世の中に送り出している。

つばめキャンドルでは、 結婚式場で使ったキャンドルを原料にした 「幸せのおすそ分けキャンドル」を手作りしています。(http://tsubamecandle.jimdo.com)

 結婚式場で使われたキャンドルを溶かして再びキャンドルにする。そういった素敵な想いが商品開発のプロセスとして織り込まれており、できあがる商品にもその優しさは受け継がれている。

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 今回準大賞に選ばれたということは、その取り組みが社会全体に広がることを期待されてのことだろう。作られる商品は福祉を超えて全国に広がりつつあるし、「福祉商品=そこそこのできばえ」をいう図式を思い切りくつがえてくれた。

  私もご縁があって、この夏に2回もつばめキャンドルの製作現場を訪問させていただいた。製作現場は職員と利用者とが明るい雰囲気の中で製作を行っており、商品に対する想いとこだわりはまさに職人技だったことを思い出す。

 「想い」が昇華して次々と新たな商品を生み出すつばめキャンドルは、「脱福祉」ではなく「超福祉」を実現したとも言えるだろう。こういった取り組みは全国に広がるべきだと思うし、自然と広がっていくのではないかと思う。

 その際には「超福祉商品」の先駆者として、つばめキャンドルには「他の作業所等に伝えることを仕事にする」ということも考えて欲しい。それは利益を追求するという泥臭い話ではなく、「授産所のビジネスモデルも商品としての価値がある」ということを証明して欲しいからだ。

 つばめキャンドルの今後の動きに、ますます目が離せなくなってきた。