急に寒い日が続くようになった東京地方。先週までのポカポカとした陽気が一転して、今週はコートの襟を立てて歩かなければならないような気温になった。晩秋だと思っていたらいきなり初冬になってしまい、電車やバスの中でも咳をしている人が急に増えてきたような気がする。これからの季節は、風邪やインフルエンザが気になる時期だ。
ペンのように胸ポケットにさすクレベリン
除菌や消臭効果があるというクレベリン。大幸薬品が製造・販売を行っている商品だが、部屋への据え置きタイプや首からぶら下げるネックストラップタイプの他に「クレベリン パワーセイバー ペンタイプ 」が発売されている。
クレベリンは2008年から家庭用が販売されるようになった衛生管理製品で、空気中のウイルスや菌、においを除去する効果があるという。
主成分は二酸化塩素で、殺菌作用や消臭作用があることは以前から知られていた。従来は業務用としてホテルや病院などで使用されていたが、手軽に使える家庭用が発売されるようになって一躍薬局などでの売れ筋商品となった。
殺菌作用があるというのは間違いないようだが、インフルエンザを予防するという点に関しては諸説あるようだ。それでも我が家では、むすこがインフルエンザをひいた時にクレベリンを室内に置いたところ、家族に感染しなかったという実績がある。
だからといって絶対効果があるとは言えないだろうが、我が家的には「効果があったよね」ということで落ち着いている。
「クレベリンパワーセイバー ペンタイプ」はシャツの胸ポケットやスーツの内ポケット、ネックストラップなどにひっかけて使えるタイプで、私も試しに一本買って使っている。効果が目に見えてわかるという商品ではないので何とも言えないが、備えあれば憂いなしということもあるので念のために持ち歩いてる。
ペンタイプは中に入れるスティックをぽきっと一回折り曲げ、中に入っている薬品を混ぜることによって二酸化塩素が発生するという仕組みになっている。効果は2週間程度と案外短いので、使わない時にはふたの部分についてるスライドを閉めておくのが良いだろう。
手洗いとうがいをするのが風邪やインフルエンザの予防には一番の効果があるが、こういった商品を念のために持ち歩くというのも良いと思う。特に満員電車やバスなどで咳をしている人の隣にいる時などは、持ち歩いていることで少しでも安心できるという効果がある。
風邪をひいていない人がマスクをするという不思議さ
電車の中などで、マスクをせずにゴホゴホと咳き込んでいる人を良く見かける。また、鼻水をすすったりくしゃみをしたりしている人も、マスクをしているとは限らない。逆に風邪をひいていない人の方がマスクをしていて、風邪を移されないように気をつけているということの方が多いかもしれない。
私も通勤時にはマスクをするようにしているが、それでもすぐ隣でマスクなしで咳をゴホゴホとされると思わず席を立ちたくなる。スマホをいじりながらマスクなしでゴホゴホ咳をしている人を見ると、「スマホをいじっている場合じゃないでしょう」と突っ込みたくなるのは私だけではないだろう。
以前は、風邪をひいた人が「周囲に移さないように」とマスクをしたものだが、最近では風邪をひいていない人がマスクをするということに不思議さを感じる。以前から予防という意味でマスクをしている人もいたが、それが一般的になったのはそれほど前ではないだろう。
風邪をひいてもマスクをしないという心理は何なんだろうと考えてみると、「周囲への思いやりが足りないからだろう」という結論に落ち着いてしまう。予防のためにはマスクをするが、一旦引いてしまったら予防する必要がないのでマスクをしない。そんな気持ちでマスクをしない人がいるとすれば、少々寂しいことなのではないかだろうか。
こんなことを思うのも年をとったからなのかもしれないが、見知らぬ周囲の人に気を配るというのは間違いなく美しいことだと思う。