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おやこでポレポレ《文房具好きブログ》

大好きな文房具や書籍、日常のことなどを更新中です!

優しい想いが詰まった体に優しい石鹸「小春日和」

 体を洗うというと最近ではボディーソープが主流だと思うが、それでもまだまだ石鹸のお世話になることも多い。特に無添加で体に優しい石鹸というのは、肌のトラブルで悩む方にとっては必需品だろう。

 私もむすこが幼い頃は肌が弱くていろいろな無添加石鹸を試していたが、先日肌に優しい石鹸を作っている現場にお邪魔する機会があり、製造工程も含めて優しさが詰まった商品なんだなと感じた。

小田原で作られている無添加石鹸「小春日和」

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http://store.shopping.yahoo.co.jp/linkline/30011.html

 先日、ご縁があって無添加の石鹸をひとつひとつ丁寧に手作りしている会社を見学した。JR小田原駅からさらに大雄山線に乗って穴部駅で下車したところにある株式会社リンクラインという会社だ。

 この会社で作られている「小春日和」は無添加の石鹸で、とても泡立ちが良くて肌に優しいと評判の石鹸だ。また、無添加の石鹸以外にもひとつひとつ丁寧に手作りされた立体的な石鹸も製造しており、これが石鹸かと驚いてしまうほどすてきな商品ばかりだ。

 リンクラインは障害者雇用を目的として設立された特例子会社で、情報処理サービス会社のコムテック株式会社を親会社としている。現在20数名の障害者雇用を行っており、親会社からの受託業務として清掃作業や入力作業などを受注しているほか、無添加で手作りの石鹸づくりにも力を入れている。

 障害者雇用というと生産性は二の次というイメージを持つ方もいらっしゃると思うが、リンクラインではすべてのメンバーがすべての仕事ができるというマルチタスクを実現しており、少人数ながら非常に効率的に作業を行っている。

 体によい商品を消費者に届けたいという会社の姿勢は全社員に浸透していて、商品の検品は非常に厳しく行われていた。包装も含めてすべて手作りで行われている石鹸類は、ひとつひとつの価格は若干高いものの、良いものを適正な価格で販売したいという同社の姿勢は真摯的ですばらしいと感じた。

 何よりも働いている方々の表情がとても明るくて、キビキビと仕事を計画的に行っている姿は見ていて心が洗われるようだった。働くということはどういうことかということまで考えさせてくれる同社の製品は、優しく真摯な想いが込められた商品だった。

store.shopping.yahoo.co.jp

手作りのイメージからかけ離れた商品たち

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 リンクラインで作られる石鹸はひとつひとつが手作りだが、障害者雇用の会社が作る石鹸と聞いて、無添加ながら素朴な雰囲気の商品だという先入観を持っていた。しかし、実際に製造されている商品を拝見すると、そのクオリティの高さに驚かされた。

  同社が生産する商品の特徴としては、立体的なキャラクターなどが入った商品だろう。写真のバラの花はひとつひとつひが手作りで作られていて、飾りものとしても十分鑑賞に堪えうる商品だ。

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 また、こちらはハローウィン用の石鹸だが、月夜に飛ぶコウモリの姿が生き生きとしていて、まるで絵本の世界を眺めているような気になってしまう。

 同社ではこのほかにも、企業向けのノベルティを立体的な石鹸として製造したり、耐熱・耐水性のシールを閉じこめた石鹸を作るなど、豊富なアイデアと確かな技術で様々な商品を販売している。

 なかには鉄道会社の車両を模した石鹸などもあったが、消費者が「欲しい!」と思わず手に取るような商品ラインナップが揃っている。また、石鹸のなかに閉じこめるキャラクターや各種アイテムの型は社長自らが製作していると聞き、会社全体が職人集団なんだということに気づかされた。

 メイドインジャパンの技術によって生み出される各種石鹸は、石鹸という枠を越えて市場に出回っていくことだろうと思うし、そうなることで「良いモノを適正な価格で販売する」という同社の理念も実現していくのだと気づかされた。

ところで特例子会社とは何だろう

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 製造元である株式会社リンクラインは「特例子会社」だとご紹介したが、特例子会社とはどのような会社なのだろうか。

 厚生労働省の資料によると「障害者の雇用の促進及び安定を図るため、事業主が障害者の雇用に特別に配慮をした子会社」となっている。企業が求められている障害者法定雇用率は現在2.0%だが、その企業単体では法定雇用率を達成できない場合でも、特例子会社を設立して従業員連結をすることによって、連結グループ全体で法定雇用率を達成すれば良いとする制度だ。

 例えば、従業員200名の会社に求められる障害者雇用数は4名(重度障害者は1名で2名カウント)以上だが、この会社が1名しか雇用していなくても、従業員連結を行っている20名の特例子会社が4名分の障害者雇用を行っていれば「(親会社1名+特例子会社4名)÷(親会社200名+特例子会社20名)=障害者雇用率2.27%」ということになる。

 業種によっては設備的に障害者雇用が難しい企業であっても、特例子会社を設立して軽作業などを委託することで障害者雇用を行うなどの対応ができる。また、設備的にも人的にも障害配慮を行うことが特例子会社に求められているため、雇用される側も安心して勤められるというメリットもある。

 特例子会社は平成26年5月末日現在で391社設立されており、そのうち大多数が首都圏に集まっている。しかし、特例子会社の中には地方都市に支店や事業所を設置している会社もあり、地方都市での障害者雇用の場を提供しているという側面もあるようだ。

設備的配慮よりも最後は人的配慮

 特例子会社は設備面や制度面で障害者雇用を促進しているが、それだけでは障害者の雇用促進や定着には不十分だろう。今後は2018年からの精神障害者雇用義務化も控えていることから、設備や制度だけではなく就業者を支える人的支援がもっとも大切になると思われる。

 いくら設備や制度を整えたとしても、障害理解が進まない職場では本当の就業定着は見込めないだろう。それは障害者雇用の現場だけではなく一般の職場でもどうようだが、人が人を支える文化が育たない限り人の心と体は疲弊するからだ。

 設備のバリアフリーよりも心のバリアフリー。そこを促進することがまずは肝要だろう。