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「アドラー心理学 人生を変える思考スイッチの切り替え方」(八巻 秀) 文字どおりスッキリわかる一冊

 アドラー心理学といえば「悩みのすべては人間関係」という内容で有名だ。 私も何冊かアドラー心理学の本を読み、なるほどなと感心したり納得したりした。また、読み解くのが難解なのがこういった心理学の本の特徴でもあるが、先日コミック仕立てで分かりやすい一冊に出会い、分かりやすいというのはひとつの大きなメリットでもあると感じた。

スッキリとわかる心理学の本  

アドラー心理学 ―人生を変える思考スイッチの切り替え方― (スッキリわかるシリーズ)

 先日、書店の平台で見かけたのが「アドラー心理学 ―人生を変える思考スイッチの切り替え方― 」という一冊。一部コミック仕立てになっていて、大学教授の授業を受けるという構成でなかなか見やすい。

 最近、コミック仕立てのビジネス本というものが何冊も出ているが、中身を見た時に何となくピンとこなくて買うことはなかった。しかし、この一冊はコミック部分の割合が適度で図での解説も見やすく、また見開き1ページでひとつの項目が解説されているため、通勤時にさっと読めてしまう点が便利だ。

 ビジネス本や自己啓発の本などは、種類が多くてどれを買えば良いか迷うことがある。本の構成やイラストの種類というのは人それぞれに好みがあるので、自分の好みに合った本があれば思い切って買ってしまうというのもひとつの方法かもしれない。まずは読んでみないとその良さはわからないし、読んでみて大したことないなと思ったら思ったで、それもまたひとつの収穫だ(と思った方が自分へのダメージが少ない)。

内容紹介

■今の自分を変えたいと思ったら…
消極的、落ち込みやすい、キレやすい、人前で話すのが苦手、人付 き合いがヘタ…、そんな自分を変えたいと思ったら、アドラー心理 学がおすすめです。ありのままの自分を受け入れ、考え方を少し変 えるだけで、幸せな人生が手に入るはずです。
■思考スイッチを切り替える
頑固→意志が固い、小心者→慎重、短気→行動力がある、といった ように短所と思われる部分も見方を変えれば長所になります。本書 では自分を変えるためのちょっとした思考スイッチの切り替え法を わかりやすく解説しました。
■マンガやイラストで読みやすい!
本書では、冒頭の巻頭マンガをはじめ、各章頭にもマンガを掲載。 マンガの登場人物たちと一緒にアドラー心理学を学んでいく構成に なっていますので、楽しみながら読み進めることができます。また、 解説ページではイラストや図版を多用しています。
■読んで解決! アドラー式カウンセリング
「今の仕事をやめたい」「人前でうまく話せない」「嫌な誘いを断 れない」など、よくある悩みについて、監修者のやまき先生が会話 形式で実際にカウンセリングするコーナーもあります。読めば悩み もスッキリ解決できるはずです。 

(Amazonからの引用)

 職場や学校などでの悩みは、やはり一番は人間関係だろう。私も数十年サラリーマン生活を送っているが、仕事の内容自体で悩むことよりも職場の人間関係や仕事を通じた人間関係で悩むことの方が圧倒的に多い。家族との関係も同様だろう。

 この一冊はアドラー心理学の入門編という位置付けだが、職場や色々な場所での人間関係に悩んでいる人にとっては、思いがけず良い方向での気づきを得ることのできる一冊だと思う。 

アドラー心理学 ―人生を変える思考スイッチの切り替え方― (スッキリわかるシリーズ)

アドラー心理学 ―人生を変える思考スイッチの切り替え方― (スッキリわかるシリーズ)

 

「勇気くじき」という言葉に納得する

 今回ご紹介した本から様々な気づきを得ることができたが、その中でも私が最も「なるほどな」と感心したのが「勇気くじき」という言葉。今まで経験を踏まえても、この言葉がぴったりとくるような場面にたくさん遭遇したことを思い出す。

 アドラー心理学では「困難を克服する力」のことを「勇気」というが、逆に言われたら落ち込んだり意欲を失ったりする行為を「勇気くじき」と呼んでいる。

 例えば上司からの「これができなかったらクビだよ」とか「お前には絶対無理だよ」というような高圧的な言い方や人格を否定するような言葉、「どうせきっとまた失敗するよ」というマイナス思考発言や「お前がしっかりやらないから失敗したんだろう」というような失敗の原因を責めるような発言のことだ。

 書いているだけでも昔言われたことを思い出してムカッとするが、現実問題としてこういう言い方をする人はどこの職場にもいると思う。しかし、アドラー心理学では「勇気くじきをする人は弱い人だ」という定義もしており、そういう人にはどう対処すれば良いかも示されている。

 すべてが実践できる内容ではないかもしれないが、ひとつの考え方や対処法として頭の中に入れておくにはとても有効だと思う。

自分を好きな人は必ずいることを心に留めておこう

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 アドラー心理学でも出てくるのが、自分を好きな人は必ずいるということ。精神的に落ち込むと自分の周りのほとんどの人が自分に悪意を持っているように思いがちだが、それはすべて自分の心が生み出している勘違いであり陥りやすいことだということだ。確かにその通りだと思う。

 嫌なことがあったり勇気くじきをされた時には、自分を大切にしてくれる人と話をしたり連絡を取ったりするのも良い方法だ。その時には嫌な思いをしたことを話すのも良いが、そうではなく普通の話を普通にするだけでも気持ちがとても楽になる。

 嫌なことを話すと相手にも嫌な気持ちが伝播してしまうことが多いので、なるべく普段の話を淡々とするのが良いのではないだろうか。そうすることで、自分の中にも普段の落ち着いた気持ちをとりもどすことができるし、相手に不快な思いをさせてしまったのではないかという後悔も味わわないで済む。

 世の中には家族を含めて必ず自分を好きな人がいるということを、いつでも忘れないでおくことが大切なんだろうと思う。