むすこが幼い頃には、一緒に絵を描いたりアンパンマンなどの塗り絵を楽しんだりしたものだ。また、色を塗っていくことで今までわからなかった絵が出てきたりするものもあって、雨の日などに家に居るときには随分楽しんだことを思い出す。
塗り絵は子どものためにあるものだと思っていたが、「達成感を味わうことができる」という理由で大人にも人気が出てきているようだ。
売り切れとなる人気塗り絵もある
先日ラジオで流れていたのが、「大人の塗り絵が日本でもブームになっている」という話。日本だけではなくフランスやイギリスなど世界中でブームとなっていて、そういった欧米諸国のブームを受けて日本でも塗り絵を楽しむ人が多くなったようだ。
塗り絵といっても子ども達が楽しむものとは違い、図柄が細くてじっくりと取り組まないと完成できない繊細なものが多いのが特徴だろう。
例えば、アーチストSteve McDonald氏の「Fantastic Cities: A Coloring Book of Amazing Places Real and Imagined」は、世界中の都市を空中から俯瞰しているような絵であったり風景画のスケッチのような絵であったりと、一枚仕上げるのにどれくらいの時間がかかるのかわからないぐらいだ。
アーティスティックな塗り絵だけではなく、「世界はひとつ 旅するディズニー塗り絵 」のようにディズニーの物語にちなんだ塗り絵や、「お姫さまと妖精のぬり絵ブック 」のように童話をモチーフとした塗り絵などもある。
心を空っぽにするためには何かに集中するのが一つの方法だが、絵を描くのが好きな人にとっては休みの日などにじっくりと塗り絵に取り組むのも良いだろうなと思う。
■Amazonサイト
Fantastic Cities: A Coloring Book of Amazing Places Real and Imagined
- 作者: Steve McDonald
- 出版社/メーカー: Chronicle Books
- 発売日: 2015/08/11
- メディア: ペーパーバック
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世界はひとつ 旅するディズニー塗り絵 (ブティックムックno.1236)
- 作者: 浅見ハナ,加藤木麻莉,清水紗彩,平尾香
- 出版社/メーカー: ブティック社
- 発売日: 2015/09/03
- メディア: ムック
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塗り絵には意外な効果もあるようだ
「大人の塗り絵」として発売されている塗り絵ブックは、1ページを塗り終わるのに3〜4日かかるというものも少なくない。それだけ塗りつぶす部分が多くて多彩だということだろう。「大人の塗り絵」は楽しむことができるだけではなく、意外な効果もあるようだ。
その一つは「ストレス解消効果」だ。人は時間を忘れるほど夢中になればなるほど雑念が消えて、心の中に溜まったストレスが解消される。私も陶芸を習っていたことがあるが、土をこねたり器を形作っていると時間を忘れて没頭してしまっていた。集中することは心を「無」にする効果があるので、ストレス解消にも良いだろうと思う。
他にも「集中力が増す」「脳トレになる」「創造力が高まる」という効果もあるらしいが、前述した「ストレス解消」にも繋がることだろうなと思う。
さらには、脳のトレーニングが行えるということから、認知症の予防として高齢者施設でのリハビリにも取り入れられているようだ。無理に外に出て散歩をする必要もないので、天気の悪い日には部屋でのんびりと塗り絵を楽しめるということらしい。
塗り絵というと子ども達の遊びと思っていたが、大人でも子どもでも楽しめる遊びなんだなと再認識した。
子どもが楽しめるものは大人も楽しめる
塗り絵や絵本というと子どもの遊びだと思いがちだが、考えてみれば子どもの頃に遊んだことを大人になっても楽しいものだ。
ジャングルジムやロープで遊んでいたからこそ、アウトドア遊びやキャンプなどを大人になっても楽しめる。子どもの頃に絵本を読んでいたから、改めて読み返してみると感慨深いものがある。子どもの頃のものをそのまま使っても視点が変わって面白いし、「大人の塗り絵」のように大人向けに発展させたものを楽しむとさらに面白いだろう。
先入観や無意識での区別を取り払うことで、新しい商品を開発することができたり新たなブームを起こすことができるのだろうと思う。