少年時代から学生時代まで九州の地方都市で育ったので、通学は徒歩か自転車という毎日を過ごしていた。電車の定期券は働き始めてから購入したが、それだけでなんだか社会人になったんだなと感慨深く感じたことを思い出す。
当時は定期券を改札で見せるだけだったが、徐々に自動改札機が導入されて「ガシャッ!」と入れて取り出すという方式に変わった。これだけでも便利になったなと思っていたが、いつしか非接触型のICカードが普及してきて、いちいち定期入れから取り出さずに「ピッ!」とかざして通り過ぎられるようになってきた。
定期券が変わるとともにパスケースも形状や材質が変わってきたが、最近見つけた非接触型ICカード用パスケースは温かみがあってとても使いやすい商品だった。
木製ICパスケース
木目の美しいパスケースは「Hacoa IC-PassCase Pokke」という商品。この中に非接触型ICカードを入れておき、駅の改札などで自動改札機にかざして使うことができる。木製なのでちょっと不思議な感じがするが、方向にかかわらず綺麗に反応してくれる商品だ。
ケースの上方にフックをかけられるように穴が開けられていて、ICカードを入れた後にフックをかけることでカードが落ちない仕組みになっている。シンプルながらスマートなロック方法で、そういう部分も含めておしゃれなグッズだ。
http://www.hacoa.net/shopdetail/003000000028/
材料の種類はメープル、ウォールナット、ローズウッドの3種類があり、色合いも含めて好みのものが選べるようになっている。また、標準では25cmの革製ストラップがついているが、オプションとして首から下げることのできる45cmのストラップも用意されている。
カードを1枚しか入れられないという点は不便だが、手触りの良さやデザインの良さを考えると、毎日使うものだけにお気に入りの道具として持ち歩きたくなるパスケースだと思う。
このお店でも売っています
この商品は「HACCA」というブランドで売られている商品の一つだが、自社サイトの「Hacoaオンラインストア」やアマゾンなどのネットショップで売られているほか、
直営店も数店舗オープンしている。
そのうちの一店舗が東京駅近くの商業施設KITTEに入っているが、お店にはiPhoneケースや名刺入れなど、木工製品が数多く取り揃えられていた。
どの商品も手触りが良くてとても温かみのある商品ばかりで、お店の中には「欲しい」がたくさん並んでいる。実際に手にとって見ることができるので、見た目だけではなく使い心地を感じられるというのが実店舗の良さだと思う。
良いものは高くても売れる
今回ご紹介したパスケースは価格が3,240円(税込)と、ICカード一枚入れられるだけのパスケースとしてはなかなかの値段だ。それでも、「欲しい」と思えるのは、機能ではなくデザインや材質の良さという、商品そのものの品質の良さがあるからだろう。
しかし、革製品などでも同様だが、こういった商品というのは好みが大きく分かれる。木工製品が好きな人にとっては決して高い値段ではないだろうし、好みに合わない人にとっては値段が高いと敬遠されることになる。
以前から「デザインは商品価値を高める」と感じていたが、材質も含めて総合的なデザインは商品の価値をぐっと高めるのだなと、改めてそう感じた。