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映画「みんなの学校」を”つばめ若者会議”が自主上映会で開催予定

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 年間で数え切れないほどの映画が上映されているが、良い映画だからと言って全国ロードショーが行われるとは限らない。逆に「大ヒット上映中」という謳い文句がテレビやラジオで流れるというのは、限られたほんのわずかな映画だけだろう。

 それでも心に残るすばらしい映画はいくつも制作されていて、自主上映という形でロングランを続けている作品もある。新潟県燕市では、若者が中心となった上映会が開かれるが、上映されるのは心に残るすてきな映画のようだ。

「つばめ若者会議」主催の上映会

 新潟県燕市には"つばめ若者会議”という若者たちの活動体があるが、そのなかのプロジェクトであるチームワンダーが映画の上映会を開催する。上映されるのは今年2月に封切りされた映画「みんなの学校」。燕市役所のまちづくり広場で上映される、野外映画祭だ。

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 「みんなの学校」は実在する公立小学校が舞台となった映画で、特別支援教室を設けずすべての子ども達が同じ教室で学ぶことの意義を描いている。

 大阪市住吉区にある大阪市立大空小学校は、全校生徒約220名のうち特別支援の対象となる生徒数は30名を越えていたが、すべての子ども達が同じ教室で学ぶという理念で授業を行っている学校だ。

 教職員だけではなく地域住民や学生のボランティア、保護者らの支援を積極的に受け「すべての子供の学習権を保証する学校をつくる」という理念の元で運営されており、不登校生徒の数はゼロ。

 学校には「自分がされて嫌なことは他人にしない、言わない」というたったひとつの約束があり、約束を破った子ども達は「やり直しの部屋(校長室)」にやってきてやり直すという。

 すべての子どもに居場所がある学校づくりは並大抵のことではないが、様々なドラマを生みながら、子どもも親も、学校も地域も社会も、子ども達と一緒に徐々に変わっていく。

 映画の公式サイトを開くと予告編の映画が流れるが、それを見ているだけでも目頭が熱くなってしまった。社会の課題にこれだけ真摯に向き合った学校や先生や生徒や保護者がいることに驚かされるとともに、住みよい社会を作っていくのはこういった地道な努力なんだなと思わされた。

 この映画を自主上映しようと決めた"つばめ若者会議”のワンダープロジェクトはすごい。映画を観て感動することは誰にでもあるだろうが、それを自主上映するという行動に移すのは簡単なことではない。しかも、食べ物の出店もおこなうひとつのイベントとして開催するのは、並大抵の努力ではできないことだ。

 燕市の方だけではなく、近隣の方も含めて大勢の方に参加していただきたいイベントだ。

■「みんなの学校」夕暮れワンダー映画館

開催日 2015/09/12 (土)
    17:00〜21:00
    17:00 出店ブース開始
    19:00 「みんなの学校」上映開始
料金  事前チケット大人 1,000円
    当日チケット大人 1,200円
    (高校生以下無料)

http://tsubame-wakamono.com/events/907/

 つばめ若者会議とチームワンダーの活動

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 「つばめ若者会議」は新潟県燕市の若者が運営している集まりで、燕市のことを考え、燕市の未来を見据えたまちづくりを行っている。

つばめ若者会議とは、「若者自らが暮らし、そして、子どもたちに引き継ぎたい20年後の燕市はどんなまちがよいか?」を語り合い、その実現のために行動していく若者によるまちづくりの場です。
http://tsubame-wakamono.com/about/

 起業支援やマップ作りによる街の活性化などさまざまなプロジェクトを行っているが、今回の映画自主上映会は「ワンダープロジェクト」が企画・運営するイベントだ。私も以前自主上映を開きたい映画があって実現に向けて動いたことがあるが、思いのほか賛同を得ることができずに断念したという苦い思い出がある。

 自主上映を行うと一言で言っても、上映する映画に対する周囲の同意を得て、場所を設定して借り受けて、機材の準備や広報活動の実施など、とてもパワーが必要な取り組みだ。

 それに果敢にチャレンジして実現させるワンダープロジェクトの取り組みは、私に「もう一度自主上映にチャンレジしてみようかな」という元気と勇気を与えてくれた。

まちをつくるのはやはり「人」だ

 ここ数年、新潟になにかとご縁があっていろいろな方とお話をする機会が多い。今回ご紹介したワンダープロジェクトを行っている燕市にも、8月だけで2回訪問する機会があった。訪問した際にワンダープロジェクトの方ともお話をさせていただいたが、まちや人に対する熱い想いが伝わってきて、新潟の若い力はとてもすばらしいと感じた。

 つばめ若者会議のホームページトップに「まちへの想いが、人を、まちを輝かせる」という言葉があるが、「まち」は単なる住居の集合体ではなく「人」が生活を営んでいる場所なので、「まちへの想い」がなければ決して素敵な場所にはならないだろう。

 そういった取り組みを、そこに住んでいる若者が熱意を持って行動に移していることに感激するし、そういう若者を支えている地域の体制はすばらしいと思う。

 「若者自らが暮らし、そして、子どもたちに引き継ぎたい20年後の燕市はどんなまちがよいか?」を若者たちが考えてくれているのに、その若者たちを私たち中高年が支えなくてどうするのだろうか。

 「頑張っている若者を支えるのが本物のカッコイイおじさん」だと思うが、いつまでもそんなおじさんでありたいものだ。