個人情報の扱いが厳しくなったのはいつ頃からだっただろうか。個人情報の保護に関する法律(略称:個人情報保護法)の制定・一部施行が2003年5月なので、もう15年ほど前から個人情報に関する扱いが厳しくなったんだなと思う。
仕事では自分以外の方の個人情報をどう扱うかがとても大切だが、自宅では自分や家族に届く郵便物などの扱いが重要となる。我が家にも小型のシュレッダーがあるが、こまめに処分するのに最適な文房具も使っている。
塗って貼り合わせるだけの「ケスペタ」
http://www.shachihata.co.jp/products/new_item/kesupeta/index.php
ポンと押すだけの印鑑でおなじみのシャチハタが発売しているのが、塗って貼り合わせるだけで個人情報が守れる「ケスペタ」という文房具。手軽に使えるので重宝している。
使い方はいたって簡単で、住所や名前などの消したい部分にペタペタと塗って、それを貼り合わせだけで終了。そのまま捨てても良いし、ゴミとしてかさばらないように千切ってゴミ箱に入れても良い。
http://www.shachihata.co.jp/products/new_item/kesupeta/index.php
キャップを開けると先端がスポンジ状になっていて、柔らかい本体を軽く押すと真っ黒な糊がじわっと染み出てくる。それをペタペタと塗って貼り合わせだけなのだが、再び開いてみるとしっかりと破けて見えなくなっている。
気をつけなくてはいけないのは、手についたり周囲についたりすると結構汚れてしまうこと。絨毯やテーブルの上で作業をする時には、新聞紙などを敷いて作業を行った方が良いかもしれない。
それでもこの手軽さは便利だし、通常の糊としても使えるというところが面白くて便利だと思う。
ほかにもこんな道具がある
個人情報を保護するための道具といえば、シュレッダーバサミも頭に浮かぶ。最初に見かけた時には、ハサミが何枚も重なった姿にのけぞってしまったが、今では100円ショップにも並んでいるほどポピュラーな道具になった。
また、黒いスタンプをペタペタと押していくタイプも多く出回っている。ポンポンと押すタイプもあればローラー式のタイプもあるが、はがきなどを捨てる前に気軽に使える道具として、手元にひとつあると重宝する道具だと思う。
プラス 個人情報保護スタンプ ローラーケシポン ブルー IS-500CM-B BL 37647
- 出版社/メーカー: プラス
- 発売日: 2010/05/14
- メディア: オフィス用品
- クリック: 16回
- この商品を含むブログを見る
発想の転換が便利な道具を生む出す
世界的に使われている文房具のなかに、アメリカの化学メーカー3Mが発売しているポストイットがある。いわゆる「付箋紙」とよばれている道具だが、書いて貼ってメモにも使えるという便利な文房具だ。
もともと強力な接着剤を開発中に、たまたま非常に弱い接着剤を作り出してしまった。これを研究員が「本の栞に応用できないか」と思いついたことが、世界的なヒット商品であるポストイットの発売に結びついたらしい。
このエピソードは、偶然から思わぬ発見をする「セレンディピティ(偶察力)」の典型的な例として取り上げられることが多いが、前述のシュレッダーバサミも同様らしい。
シュレッダーバサミは元々「ざるそばなどの海苔を切る道具」として開発されたが、全く売れずに返品の山だったそうだ。それを「はがきを切り刻んで個人情報を守る商品」として売り出したことで、現在100円ショップでも取り扱われるぐらいのヒット商品となったそうだ。
今回ご紹介した「ケスペタ」はどうなのかわからないが、考えてみれば糊と個人情報保護が結びついたというのは面白いつながりだなと思う。さらにスタンプメーカーが開発したというところにも、案外セレンディピティが働いたのではないかとも思えてしまう。
物事は一方向からだけ見てはいけないとは良く言われる言葉だが、そういう視点で文房具を見てみるのも面白いかもしれない。