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手話講習会3年目を迎えてコミュニケーションの重要性を考えた

 手話講習会に通いだしたのが一昨年の4月。職場の聴覚障がいメンバーと、もっとスムーズにコミュニケーションをとりたいと思ったのがきっかけだった。3年目の講習会開講式が先日行われたが、手話を勉強すればするほどコミュニケーションの大切さに気づかされる。

■ここ数年人気の手話講習会 

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 私が自治体主催の手話講習会初級コースに通い始めた一昨年は、昼間のクラスが23人でのスタートだった。ところが、昨年度は40数名、今年度も40名近い人が初級クラスにエントリーしている。

 2020年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まったからなのか、一般の手話教室も賑わっていると聞く。その昔、酒井法子が主演をつとめた「星の金貨」が放映された時も大勢の人が手話を学び始めたそうだが、なにかをきっかけにこういったことがクローズアップされるのは良いことだと思う。

 東京都も東京都手話通訳等派遣センターにおいて「手話のできる都民育成講習会」を新たに開講するなど、手話教育に力を入れていることが伺える。これも2020年東京オリンピック・パラリンピック開催が多少なりとも影響しているのだと思う。さらに、全国各地で手話言語条例が採択されて手話の普及が進んでいる。障害者権利条約の批准や障害者基本法の改正も大きいのではないだろうか。

 日本各地から東京に訪れる方の中には、ろう者(手話を母語とする方)も聴覚障がい者もいらっしゃると思うので、こういった取り組みが進むのは良いことではないだろうか。

■差別解消の推進に関する基本方針も決定された

 「障害者差別解消法」は2013年6月に制定された”障がいを理由とした差別の解消を推進すること”を目的としており、その中に「合理的配慮」という言葉が出てくる。この法律が施行されるのは来年の2016年4月1日なので、施行に向けて具体的な事項に関する議論が活発化されている。

 特に、同法律の第八条には明確に「事業者としての具体的配慮」に関する条項が盛り込まれているが、今年2015年2月24日には「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針」が閣議決定され、より具体的な合理的配慮の指針が示されている。

本文:障害を理由とする差別の解消の推進 - 内閣府

概要:http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai/kihonhoushin/pdf/gaiyo.pdf

  概要は分かりやすく書かれているものの、それでも若干分かりにくい部分もある。そういった部分はこれからさらに議論が進んでいくのだろうと思う。

 その中でも、合理的配慮の具体例として「筆談、読み上げ、手話などによるコミュニケーション、分かりやすい表現を使って説明をするなどの意思疎通の配慮」という表現が盛り込まれている。手話を使うということではなく、まずは「コミュニケーションをとる」ということや「意思疎通を図る」ということが書かれていて興味深い。

■コミュニケーションをとろうという姿勢からスタートしよう

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 聴覚障がい者というと「手話を使う」というイメージがあるが、手話を使える方は全体の14%〜15%程度という数値もあり、思ったよりも少ないなと感じる。これは手話を言語として認定していなかったことが原因だろうと思うし、公立のろう学校でも手話の使用を禁止していた学校も多かったと聞く。

 しかし、相手の口の動きを見て言葉を知る口話では情報の取得に限界があるため、基本方針にも書かれている「筆談」「手話」などで「コミュニケーションと意思疎通に配慮する」という一文は重要だ。ミュニケーションと意思疎通を円滑に行うことが最低限の配慮だとするならば、手話を覚えるだけではなくまずは「伝えよう」「知ろう」という姿勢こそが重要だと言える。

 知り合いの会社に健聴者数名の中にろう者が一名入っているチームがあるが、このチームのコミュニケーションのとり方が素晴らしい。健聴者のほぼ全員が手話を使えないのにもかかわらず、世間話も含めて常に全員で盛り上がっている。

 話を聞くと、誰かが話をしていると他の誰かがろうの方に筆談で内容を書いたり、手話では無く身振り手振りのゼスチャーを交えて口を大きくあけて話したりするんだそうだ。それもろうの方からお願いされたわけではなく、「同じチームだから皆で情報を共有するのは当たり前」ということから始まったらしい。

 これこそが合理的配慮の原点だと思うし、すべての障がいに対してこういった自然発生的な配慮がなされる社会になりたいなと思う。

 ちなみに、前出のチームでは正式に習っているわけではないのに、メンバーが徐々に手話を覚えてきているのだとか。「習うより慣れろ」という言葉があるが、手話が言語だと考えればそれも頷ける話だと思う。

 私も今年はできるだけたくさんろう者等との集まりに参加して、下手な手話を堂々と使うことから始めたいと思う。