気分はポレポレ よろず情報ブログ

大好きな文房具や書籍、日常のことなどを随時更新中です!

手製本や和綴じを基礎から学べる工房「まるみず組」/東京都板橋区

 私は紙の書籍が好きだ。電子書籍が注目を浴びて使用する人が増えてきても、やはり紙をめくりながら本を読むという行為は捨てがたい。紙の書籍が好きだというよりは、紙自体が好きなのかもしれない。

 先日「手製本や和綴じを学べる工房」に行ってきた。私のように紙好きの人にとっては非常に興味深い場所だと思う。

■手製本工房「まるみず組」  

f:id:polepole103:20150302150554j:plain

 池袋から各駅停車で10分弱、東武東上線「中板橋駅」で下車。商店街をトコトコと10分弱歩いたところにあるのが、昔ながらの和綴じも覚えられる手製本工房「まるみず組」。賑やかな池袋駅界隈から10分弱の距離にあるとは思えないぐらい、静かな住宅街と駅前商店街のある落ち着いた街並みの一角に工房がある。

 板橋区にあるこの街の周辺には昔ながらの印刷所や紙問屋などがあり、大量生産には向かない手製本の作業を後押ししてくれる土壌があるらしい。今回は知人の”つて”でいろいろなお話を聞きに訪れたが、話が盛り上がってしまい店内の写真を撮影させていただくのを忘れてしまったぐらいだった。

f:id:polepole103:20150302222735j:plain

 「まるみず組」では手製本の教室を開催しており、代表の井上夏生さんをはじめとして数人の講師による指導を受けることができる。コースは単発的な体験コースから本格的な基礎コース・応用コースなどがあり、体験的に学ぶことも本格的な技術を習得するために学ぶこともできる。(レッスン・スクール - まるみず組

f:id:polepole103:20150302223125j:plain

http://www.marumizu.net/site/index.php/marumizushop-2から参照

 店内には製本のための道具や材料が所狭しと並べられていて、まさに「工房」という名前がピッタリの場所だ。何に使うか良くわからない道具なども置いてあり、ある意味では雑然としていながらも不思議と落ち着いた雰囲気を醸し出している。

 何でもお金を出せば買える時代だからこそ、自分だけの本を作る「手製本」はとても貴重なものだと言える。それを自分自身の技術として身につけるというのも、モノづくりの基本として魅力的なことだと感じた。私もぜひ一度体験してみたい。

■手製本工房「まるみず組」

住所:東京都板橋区南常盤台1-4-9    サンライズマンション1F MARUMIZU-GUMI
営業時間:午前11時~午後8時
定休日:毎週火・水
アクセス:東武東上線「中板橋駅」南口から徒歩8分

■和綴じも学べるところが魅力的

f:id:polepole103:20150302223953j:plain

 「まるみず組」では通常の製本の他に、和綴じという日本の伝統的な綴じ方も学ぶことができる。今回はこの和綴じについていろいろとお話をお伺いするために訪問したが、お話を聞けば聞くほど和綴じの魅力を感じることができた。

 和綴じとは二つ折りにした和紙を束ねて一冊にし、右側を糸でとじていく製本方法のこと。柔らかくて弾力のある和紙だからこそ糸でしっかりととじることができるし、広げた時にも紙の弾力でページが戻ることもない。

 何よりも和紙の手触りがとても良い。とじかたによってはとても綺麗な模様をつくることができるので、モノづくり、手づくりとしてはとても楽しめる技術だと思う。

 紙の種類や性質を知ることができるとともに、ひとつひとつに心を込めてつくることが必要となる和綴じには、既製本にはない温かみと魅力を感じてしまった。こういった伝統的な技術を学ぶ若い人が増えてきているというが、私のように年齢を重ねた中高年でも身につけておきたい技術だと感じた。

 好奇心のアンテナが強く反応した製本方法だった。