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無人駅をコンビニにすることで地域活性化を図る長良川鉄道

 日本全国に張り巡らされた鉄道網。しかし、道路の整備や航空路線の拡大・低料金化のあおりをうけて、特にローカル線では苦しい経営を強いられている。経費削減のためにやむなく無人駅になったところも数々あるが、「コンビニとのコラボ」により地域の活性化をも図った長良川鉄道が話題になっている。

■コンビニが駅?駅がコンビニ?長良川鉄道「関口駅」

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 岐阜県関市に本社をおく「長良川鉄道株式会社」。国鉄が運営していた地方交通線の越美南線を、第三セクター方式で運営している会社だ。総延長72.1キロの路線は風光明媚な長良川沿いを走っており、トロッコ列車やこたつ列車などを走らせる路線としても頑張っている。

 その長良川鉄道が無人駅をコンビニにしたというニュースを目にした。無人駅がコンビニになったのか、コンビニを無人駅として活用したのか。ニュースを最初に見た時にはピンと来なかったが、内容を知ってみるとなるほど良い方法だなと感心した。

 Twitterに掲載されていたのがこの写真。関口駅がローソンと一緒になったのは2013年のことだが、最近になってTwitter上で話題になってニュースにも取り上げられるようになった。やや時間差があるものの、現地を訪れた人が情報を流して話題になってきたようだ。

 テレビニュースでは利用者の声としても運営側の声としても、双方にメリットがあるということが流されていた。確かに無人駅となった関口駅だけに、コンビニになることで人も集まってにぎやかになるだろうし防犯上も効果があるだろう。また、こうやって話題になることで、鉄道側もコンビニ側も宣伝になるのだからメリットは多いと思う。

 全国でこういった公共機関とのコラボというのは加速していくかもしれないし、それによって過当競争となっているコンビニエンスストアの新たな戦略も立てられるかもしれない。とても興味深い事例だなと感じた。

■コラボすることでのメリット感

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 景気が悪くなると消費が抑えられるため、販売業界ではさまざまな対策が取られている。人員の削減や経費の削減はもとより、業務の縮小を検討し実施する企業も出てくる。

 不採算部門を縮小または廃止するのは当然のことだが、最近では他企業や他業種とコラボレーションを行うことで相乗効果を生んでいる例も見受けられる。

 例えば家電大手のビッグカメラと衣料品大手のユニクロのコラボで生まれた「ビックロ」。今までの常識では想像できない組み合わせとして驚かされた。 また、以前からコンビニでは数々のコラボ商品が登場していて、初音ミクとのコラボ商品やAKBとのコラボ商品などはいまや当たり前のこととなってきた。

 最近目にすることが多くなってきたのが、サブカルチャーものとのコラボ企画。いわゆる「萌え系」と呼ばれるイラストをいろいろなところで見かけるようになってきて、企業だけではなく官公庁系のポスターでも見かけることがある。

 サブカルチャーは文化だというのは周知の事実だが、それだけ文化として定着してきた証拠なんだろうなと感じた。なんでもかんでも「萌え系」ではないだろうが、若者が(若者ではない人も含めて)関心を持つような仕掛けというのは、消費戦略であっても知名度アップ戦略であっても大切な要因だと思う。

 あとはそこに付加される「意外性」であったり「ワクワク感」であったりするものが、いかに消費者の心を掴むかが課題。人はやはり商品やサービスに流れる「物語」や「想い」というものに惹きつけられると思うので、掴みの部分以外の商品・サービス自体の魅力をどう構成していくかが重要であり難しい部分でもあると思う。