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”オフィスにおかずを置く”という発想で躍進中/「オフィスおかん」の仕組み

 おいしい食事を出す社員食堂。そういう食堂の特集が時々テレビで放映されるが、社員食堂がある会社というのはそれほど多くはない。逆に不況になってからは社員食堂を廃止する企業も次々と出てきて、そのぶんお弁当を持参したりコンビニ弁当を食べたりという会社員が増えてきた。

 毎日コンビニ弁当では味気ないという人のために安価な宅配弁当も台頭してきたが、2015年は「オフィスにおかずを置く」というビジネスが急成長するかもしれない。

■オフィスに「おかずを置く」という発想

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 オフィスにおかずやご飯を置くというビジネスを行っているのが「オフィスおかん」という会社。社員食堂を持たない会社に対して、福利厚生用として提供しているサービスだ。

 小型冷蔵庫に入れられたおかずやご飯を自分で取り出し、電子レンジで加熱してたべるというもの。社員の休憩室などに設置しておくだけで、代金の回収な中身の補充は「オフィスおかん」が行ってくれるという手軽さが受け入れられているようだ。

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 導入ステップ はいたって簡単。同社に連絡して小型冷蔵庫の設置スペースを確認してもらったら、約1週間後には小型冷蔵庫を同社が設置しおかず等を入れておいてくれる。導入する企業が用意するのは電子レンジだけ。冷蔵庫やボックスの貸与、使い捨ての耐熱皿、お箸などは同社が用意してくれる。

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 メニューは和食が中心でヘルシー志向。一品100円(スープ類は200円)という手頃な価格なので、3品食べても300円というリーズナブルな料金設定となっている。これだとコンビニでお弁当を買うよりも安くて健康的だ。「おかん」という名前のイメージとメニューとがしっかりとマッチしているなと感じた。

 料金は備え付けの貯金箱に入れるという自己申告制。性善説に立った料金回収方法というのも好感を覚えるし、定期的に巡回して補充をしてくれるというのも人間味があって良い。富山の置き薬やオフィスグリコと同じ「置く商法」として注目を集めている。残業で遅くなった時にも、しっかりとしたものを食べられるというのも魅力的だ。

 会社の大小に関わらず相談に乗ってくれるようだし、従業員から会社に対して「導入をおねだりをする」という方法もあるようだ。福利厚生向上というめんとES(従業員満足度)向上にも一役買ってくれるのではないかと思う。

■置き菓子ビジネスの先駆け「オフィスグリコ」

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(参照:http://www.ezaki-glico.com/release/20040624/index.html)

 オフィスに「食べ物を置く」という置き菓子ビジネスの先駆けは江崎グリコの「オフィスグリコ」。「置き菓子ビジネス」とはオフィスに専用のケースを置き、 1個100円の代金を自分で貯金箱に入れてケースから取り出すというもの。 使った分だけお金を払う「置き薬」と同じ発想のビジネスだ。

 1999年に大阪で始まったこのサービスは2002年から本格的な展開を開始している。江崎グリコがシェアナンバーワンだが、他社も含めて置き菓子は全国のオフィスに13万台が設置されていて、 年間41億円もの売上げを上げるビジネスに成長している。

 お菓子だけではなく専用の保冷ケースを使ってアイスも置くことが可能で、 「1個100円」をカエルの貯金箱に入れて購入すると、 定期的に巡回して来る販売員が代金を回収し補充を行うという仕組みになっている。

 また、リクエスト用紙も設置されており、 食べたいお菓子をリクエストしておけば、 販売員が補充する際に希望のお菓子を入れておいてくれるというのも人気だ。職場でお菓子を販売するということに関しては、 企業側では「ストレス解消のためのリフレッシュ」という効果を考えていて、 購入者の7割は男性という結果になっているのも面白い。

 お菓子を食べながら仕事をするというのは、 一昔前であれば「とんでもないこと」だという職場も多かった。私が働き始めた頃にはまさにそんな職場環境だった。しかし、今ではお菓子を食べながら仕事をしている職場も珍しくなく、私も時々いただいたお菓子を食べながら書類を読むことがある。お酒が苦手で甘い物好きな私には、大歓迎の変わりようだ。