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防災用品にしても良い「火打石・火打ち金(がね)」の魅力

 先日、骨董市に行った時の話を記事にさせていただいたが、骨董市に行った時には「火打石と火打ち金(がね)」を探すということも書かせていただいた。

 本好きで文房具好きな私だが、それ以外にも縄文時代の遺跡を巡ったり古代の道具を再現することも好きだ。古代遺跡を巡るのは歴史に興味があるというよりは、 当時使われていた道具を見てそれを再現出来ないかと考える方が好きなのかもしれない。


ごちゃごちゃしていて楽しい、高幡不動尊の骨董市「ござれ市」(東京都日野市) - おやこでポレポレ

■火打石と火打金

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  上の写真は私が持っている火打石のセットで、 左から「メノウの火打石」「火打金(ひうちがね)」「昔の火打金」「携帯用火打金」。金属と石を打ち付けて火花を出し、それを火口(ほくち)を呼ばれるものに飛ばして火種を作り、つけ木と呼ばれる薄い板の先に樟脳(しょうのう)が塗られた道具に乗せて発火させる。

 「昔の火打金」は大和市の「やまとプロムナード古民具骨董市」で見つけた道具で、昭和初期まで使われていたのではないかと思われる道具だ。痛みが激しかったため、木の部分に柿渋を塗り、金属部分は錆び落としを使って磨いてみた。

 一般的には「火打石で火をおこす」という言い方をするが、石自体は硬いものであれば何でも良くて、火打金の金属部分に打ち付けることで火花を出すため、骨董市では火打金を探すことになる。

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 火打石で火をおこす時には石の上に火口を置き、石に火打金を打ち付けるようにして火花を出し、 火口に火花を飛ばして着火させる。慣れればすぐに着火できるが、少し練習が必要かもしれない。

■防災用品として使える「火打石セット」

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 火打金の起源は古く七世紀の古墳時代後期と言われているが、遺跡から発掘される出土数が少なかったり使用形態など不明な点が多くはっきりとはしていない。

 江戸時代に入ると色々な形の火打金が使われるようになり、火種になる火口とともに火打箱と呼ばれる箱に入れられて使われるようになった。

 今でも東京都墨田区にある「伊勢公一商店」が、吉井本家という名前の道具を製造販売しているのでセットとして購入することができる。初代が日本橋界隈で仕入れと販売をしていたようだが、明治時代に火打金の製造が相次いで廃業したことから、 販売権と商標権を得て自ら製造を始めたと言われている。

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 「吉井本家」のホームページでは火打石のセットも販売していて、サイトには発火の方法も動画で紹介されていました。 「火打石セット」は一式揃って3,900円也。 ちょっと高いが、ちょっと気になる道具だ。江戸東京博物館のミュージアムショップでも販売されているので、博物館見学の帰りに購入することもできる。

 火打石は昔の人が使っていた道具だが、電機もガスも使わず火を得ることができるため、防災時に活用することができるのではないかと思う。実際にキャンプの時などに持参して焚き火をするのに使っているが、慣れればすぐに火を得られるため便利だ。