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これはもう格闘技だ「ブラインドサッカー世界選手権2014」が熱い!

 皆さんはブランドサッカーというスポーツ競技をご存知だろうか。文字どおり視覚障がいの方が行っているサッカー競技だが、日本代表が先日のアジアパラリンピックでも銀メダルを獲得するなど、世界的にも強豪として名の通っているスポーツだ。

 他のスポーツと同様に、ブラインドサッカーの世界二大タイトルといえばパラリンピックと世界選手権だが、アジアで初めての世界選手権が東京で行われている。

■ブラインドサッカー世界選手権が渋谷で開催中

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  現在、渋谷の代々木競技場フットサルコートで行われているのが「ブラインドサッカー世界選手権2014」。世界12カ国の代表チームが出場し、世界一を決める戦いに臨んでいる。

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 試合開始は午後7時30分。知人が日本代表として活躍しているため第2戦のモロッコ戦を応援に行ったが、JR原宿駅から徒歩10分の場所にある試合会場には平日にも関わらず大勢の人が応援に駆け付けていた。

 これも東京オリンピック・パラリンピックが決まった影響なのか、今まではそれほど注目を浴びることのなかった障がい者スポーツだけに、取材陣の数を含めてとても良いことだなと思う。

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 観戦してみて、普段見慣れている11人制サッカー以上に身体を張ったスポーツだなと改めてそう感じた。ボールの中に入っている鈴の音が聞こえるよう、観客はプレー中は声や音を発しないようにする必要があるが、そのおかげでプレー中の選手の声やぶつかる音がピッチに響く。

 選手たちは見えていないとは思えないぐらい見事にボールをさばき、味方へのパスも相手へのディフェンスも素早い。さすがに世界選手権に出てくる選手だけに、体力も十分で前後半合わせて50分という時間をフルに走り回っていた。

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 特にデフェンスは身体を張ってボールを止め、ボールを持った相手選手の進路を巧みに封じ、時には激しくぶつかって転倒するなどまさに格闘技だ。「見えていないから危ない」というのは見えている者の感覚であり、見えていないからこそ分かる相手との距離感というのがあることを知った。

  試合は日本代表が終始優勢に戦っていたが、残念ながら0−0の引き分けに終わった。それでも、日本代表は今日の試合を終えて1勝1分けでグループ内でトップ。フランス戦を勝利してこのまま決勝トーナメントまで進み、世界に名をとどろかせて欲しい。がんばれ日本代表!

■ブラインドサッカー世界選手権2014

大会日程 平成26年11 月16 日(日)~24日(月・祝)
会場:国立代々木競技場フットサルコート
  (東京都渋谷区神南2-2-1)
競技クラス:B1(全盲カテゴリー)
主催:日本ブラインドサッカー協会
共催:International Blind Sports Federation(IBSA:国際視覚障害者スポーツ連盟)
参加国:12か国
大会公式サイト:http://www.wc-blind-football.com/

 ■試合はまるで格闘技

 今回の試合では動画は撮影したものの、夜の試合だったこともあって上手く撮れていなかった。そのかわりに2013年の動画をアップさせていただいたが、これを見ただけでもブラインドサッカーの凄さがわかっていただけると思う。

 本当にこれが見えていない人の動きなのかと思わず息をのんでしまう。さらに、ライン際でのボールの取り合いは、さながらアイスホッケーの試合を見ているような感覚を覚えるほど当たりが激しい。

 もともとサッカーは格闘技的な場面があるが、見えない中で飛んでくるボールを身体で受け止める勇気は計り知れないものがある。

 障がい者スポーツはどうしても健常者のスポーツと比較されがちだが、決して遊びではない彼らの戦う姿を見ていると、知らず知らずのうちに感動と勇気が身体の中にわいてくる。

 悩みがあったら、気分が落ち込んでいたら、ブラインドサッカーを始めとして障がい者スポーツを観戦するのも良いのではないだろうか。きっと魂を揺さぶってくれる何かに出会えると思う。