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夏休みに親子で読みたい一冊「ハッピーノート」(草野たき)

ハッピーノート (福音館創作童話シリーズ)

 今日ご紹介するのは草野たきさんの「ハッピーノート」という一冊。小学生の女の子を主人公とした、ちょっと切なくてなんだか温かい、そんな夏休みの日々を綴った物語だ。

聡子は六年生。好きな男の子霧島くんと仲良くなるために、塾の夏期講習のあいだ、お互いの苦手科目を克服する「ハッピーノート」をつくって一緒に勉強するのですが……。なかなか自分らしくいられない女の子が、わがままでも人の言いなりでもない自分のペースをつかんでいく、ひと夏の体験。読んだ後ちょっぴり前向きな気持ちになる一冊です。(「BOOK」データベースより)

 「ハッピーノート」というのは、お互いの苦手科目を克服するために主人公の聡子と霧島くんとで交わされていた交換ノートのこと。塾でのやりとりが中心となったこの物語は、家庭でも友達同士でもイライラすることにばかり直面する聡子の心の動きを追った物語だ。

 一人っ子の聡子は穏やかな両親に育てられながらも、家の中ではいつもイライラしている。私立中学に合格するために自ら通い始めた塾。父親は聡子の成績が上がっても誉める事は無く、下がっても特にしかられる事も無い。「無理するなよ」という父親の言葉に聡子はいらだちを募らせていく。

 優しくて大人しい母親はなかなか希望の仕事に就く事が出来ず、結局はデパ地下の販売員として働き始めるが、そんな母親の事を聡子は「恥ずかしい」と敬遠してしまう。

 学校ではリーダー格の友達の顔色を窺いながら過ごし、塾でもこれといって仲の良い友達が出来ない聡子。それでも自分の気持ちに折り合いをつけながら毎日を過ごす聡子は、最後に自分の殻を破って成長していく。

 

 子を持つ親としては、聡子のわがままな考え方や周囲とのトラブルなど、読み進めながらじれったくなるようなことが多い内容だ。しかし、ラストには色々な誤解が解けて、読み終わった時には爽やかな気持ちになることができる一冊だった。

 「今の子どもは大変だな」と思いながらも、自分が子どもの頃にも大なり小なりこんな悩みがあったなと思える一冊。いまの自分も頑張らなくちゃいけないなと思える一冊だし、子どもたちにも読んでもらいたいオススメの一冊だなと感じた。 

ハッピーノート (福音館文庫 物語)

ハッピーノート (福音館文庫 物語)