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お土産にたい焼きを買って

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 会社帰りにバスに乗り乗換駅までいくと、バスを降りたところにたい焼き屋さんがある。いつもは気にせず通り過ぎるのだが、時々美味しそうな香りに誘われて買って帰ることがある。お酒が飲めずに甘党なので時々そんなことがあるが、今日はその「時々」の日だった。

■お土産を買って帰るとウキウキする

 以前「給料日にはケーキを買って帰ろう」という記事を書いたが、私は何かあると自宅にちょっとしたお土産を買って帰るのが好きだ。自分が甘い物好きだということもあり、家族が揃って甘い物好きだということもあり、ほんのちょっとだが甘い物を買って帰ることが多い。

 出張で出かけると何かしらお土産を買って帰るが、お土産屋さんに並んでいる物ではなくて、地元の商店で売っていたクリームパンだとかお饅頭だとかといったものを買って帰ることも多い。

 お土産屋さんで買う地元名物よりも、地元の方々が普段食べているものを買って帰るというのは、その土地の雰囲気を持ち帰るようで妙に楽しくなってしまう。一個100円程度のもの数個で楽しくなれるんだから、考えてみれば本当にささやかなことなんだなと思う。

 こうした「ちょっとしたお土産」を買って帰る時には、特に地元の駅から自宅に歩くまでの道が楽しい。片手にぶらさげたお土産の中身を思い出し、喜んでくれる家族の顔を思い浮かべながら帰るのが楽しい。そして、期待に違わず毎回喜んでくれる家族には心から感謝している。

 時には「お腹いっぱいだから食べれないよ」と言われることもあるが、そんな時にはとても残念な顔をしてくれるのがまたありがたい。もしかしたら「あらま〜、お父さんまた買ってきたよ」と思っているかもしれないが、それでもほんのちょっとしたものなので良しとしてくれているんだと思う。

 毎日買って帰るとそれもまた困りものだと思うが、週に1回ぐらいのお土産であれば嫌な顔をする家族はいないと思う。だから、気が向いたら近所のたい焼き屋さんでもパン屋さんでも良いので、ふと目についたものを買って帰ろう。

 ほんのちょっとした物でワクワク感を味わえるのは、とても幸せなことだと思う。

■ふと父親のことを思い出す

 私の父は80才を過ぎた今も健在だが、私が子どもの頃に酔って帰って来ては時々お土産を買って帰ってきていた。昔のことなのでお菓子やケーキではなくお寿司の折り詰めなどだったが、寝ていても起こされてお寿司を食べたりしていた。

 当時は眠いのに起こされてお寿司を食べるというのは少々辛かったが、寝ぼけ眼でお寿司を食べている私たち兄弟を、嬉しそうに眺めていた父の姿を思い出す。

 高度成長期だった昭和40年代の話だが、当時の父親達はとにかく忙しかったんだろうと思う。今と違って作る物は作る側から売れて行き、新しい家は建ち、自家用車や家電が一気に一般家庭に広がり、世の中は好景気に湧いていた時期だった。

 朝早くから夜遅くまで仕事をしていた当時の父親達は、ほとんどの人が子育てからは遠い位置にいたんだろうと思う。男は外で働いて、子どもの世話は女房の役割だという時代だった。

 それが良いか悪いかということは時代背景があるので何とも言えないが、子どもと触れ合う時間が少なかった当時の父親は、飲んで帰るときに子ども達の顔が頭に浮かんで「ちょっとしたお土産」を持ち帰ったのではないかと思う。

 今考えればもっと喜んであげれば良かったなと思うが、親の気持ちがわかるのは親の年代になってからなんだろうなと思う。今度帰省する時には、逆に「ちょっとしたお土産」を両親に買って帰ろうかなと考えた。

 袋に入ったたい焼きの温もりを感じながら、そんなちょっとした子どもの頃のことを思い出した。