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JAL(日本航空)の手話に対する取り組みがスマートだ

 手話を習い始めて1年2ヶ月。まだまだ簡単な日常会話の域を出ていないものの、聞こえない人に対して意思を伝えられるようにはなってきた。スラスラと使えるようになるにはまだまだ道のりは険しくて遠い感じだが、JALの取り組みを知って元気付けられた。

■インストラクター全員が手話技能検定3級以上

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 JALでは「JALユニバーサルデザイン」を掲げて、他の航空会社と同じく車椅子利用者の優先搭乗や支援サポートなどを行っている。また、竹製の軽量車椅子を独自に開発して利便性を高めるなど、社会貢献としての活動を積極的に展開している。

 手話に関しては20年前から手話の社内講座を開催し、聞こえにくい人のための客室サービス向上に努めているようだ。それだけではなく、社員の社内インストラクター全員が手話技能検定3級以上を取得しているというのだから、会社全体の取り組みとして強く推進している様子が窺える。

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(http://press.jal.co.jp/ja/release/201203/002068.html)

 私がJALの取り組みを知ったのは、羽田空港内に張り出されているポスターを見てからだ。そこには「手話を使える社員はバッジをつけています」という内容が書かれており、空港施設内での案内サービスなどを行っているとのことだった。

 空港の案内では音声によるお知らせが頻繁に行われており、登場口の変更や搭乗開始時間のお知らせなどもひっきりなしにアナウンスされている。電光掲示板にも同じ内容が表示されているが、電光掲示板を見ることが出来ない場所に居る時にはワンテンポ遅れて情報を得ることになる。

 そういう意味では手話を使える係員がいるというのは心強いし、誰に尋ねればよいかということが一目で分かるというのは素晴らしいことだなと思う。

2009年9月のデフリンピック台湾大会開催時には、日本選手団のご渡航に際し出発式 での手話通訳を行ったほか、大会期間中は選手の皆さんがご利用になる全ての便に手話を使える客室乗務員が搭乗するなどの協力を行いました。(http://www.jal.com/ja/ud/approach.html)

 他の航空会社でも同様の取り組みやサービスを行っているようだが、サービス業・旅行業としての航空会社でこういった取り組みを推進しているというのは、聴覚障害者が旅行を行う際にとても心強いのではないかと思う。

■手話は独立した言語だという認識を持つ

 航空会社のCAとして求められる能力のひとつに、語学力というものがある。これはホテルなどのサービス業でも同様だし、最近では様々なビジネスシーンで英語などの外国語能力が求められている。

 そういう意味でも「手話は独立した言語であり日本語の補助ではない」という見方で手話を捉えるとすれば、CAや地上係員が手話をきちんと学んで習得するということには大きな意味があると思う。

 最近では、例えば鳥取県で手話言語条例が制定されるなど「言語としての手話の独立性」がかなり認められてきているが、航空会社やホテル業などでその動きが加速することはとても良いことだと思う。

 ここからは私見だが、人間誰しも年をとると聴力が落ちてくる。補聴器という言葉を聴くとご老人を連想する人も多いと思うが、聴覚能力が年齢とともに落ちてしまうのは当たり前のことだと思う。

 だからこそ、聞こえる人も今のうちから手話を学んでおいて、補聴器が必要となる年齢に備えるということもありなのではないだろうか。