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ワークライフバランスは「休む」ということではない

  「ワークライフバランス」という言葉が使われるようになって久しいのですが、一言でいうと「仕事と私生活のバランスを良くしよう」という取り組み。働き過ぎによる心身の不調を避けるために提唱された言葉ですが、それでも忙しさが改善されることは少ないなと感じている方が多いのではないでしょうか。

 考え方は人それぞれですが、先日何気なく読んだWebでのインタビュー記事で、なるほどなと思わせることが掲載されていました。 

■「19時に帰ったらすべてが変わった」

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  先日読んだのが『「19時に帰ったら、全てが変わった」小室淑恵さんに聞くワーク・ライフバランス【Woman's Story】』という記事。

 リベラル系Webニュースサイトのハフィントンポスト日本版に掲載されている記事ですが、株式会社ワーク・ライフバランスの社長である小室淑恵さんが、インタビュー記事で登場されていました。

 会社を経営しながら2人のお子さんを育てる小室さんは、企業のコンサルティングや講演を行う他、国会やTED×Tokyoでワークライフバランスの大切さを語るなど活躍されている方。なかなか興味深い内容でした。

  ワークライフバランスに関しては賛否両論があって、アメリカでは男女ともに80%以上の人がワークライフバランスは実現不可能と考えているなど、まだまだ取り組みとしては運動論にとどまっているような感じもあります。

 私自身は極力プライベートな時間を大切にしたいと思いながらも、就業時間にきっちりと退社出来ることはまだまだ少なくて、週に1〜2回は定時に退社できるよう努力しているという感じでしょうか。

 小室さんのインタビュー記事にはいろいろと興味深いことが書かれていますので、内容については記事を読んでいただきたいと思いますが、そのなかに「おっ!」と思える一文がありました。 

「19時に会社から出るようになったら、次第にオフィスが近い友だちと夕飯だけでも食べようと、よく会うようになったんです。当時は開発した育休復帰プログラムに興味を持っていただける企業が見つからなくて苦労していました。すると友だちが『うちの人事部の斎藤さんが、そういうの必要っていってたよ。電話番号これだよ』と担当の方を紹介してくれたんですね」

(http://www.huffingtonpost.jp/2014/03/28/yoshie-komuro-wlb-womans-story_n_5046952.html)

  小室さんは当時勤務していた会社では、常に23時過ぎまで働いているほどの奮闘ぶりだったそうですが、上司から再三に渡って「19時までには会社を出ろ!」と言われていたんだとか。

 それもあって19時には会社を出て外で仕事をするようになり、どうせならということで徐々に友達と会ったりセミナーに通ったりするようになったんだそうです。そうすることで、会社の中に居ただけでは得られなかった人脈や新規営業先などを開拓できたという内容でした。

 ここだけを読むと「ワークライフバランスではなくて、退社後も働こうということ?」と思ってしまいますが、記事を読んでみて「プライベートを充実すると仕事もうまく行く」ということなんだと感じました。

 また、「プライベートが充実していてこその仕事」だということも書かれていて、今までのワークライフバランスに対する印象が大きく変わりました。ただ単に仕事が終わったらノンビリするのがワークライフバランスではなく、「プライベートを充実させる」ということが大切なんだなと再認識しました。

 趣味の習い事でも良いし、仕事が好きならそれに関連するセミナーなどに通っても良い。要は仕事で感じる充実感を、プライベートの時間でも感じることが大切なんだということかなと思います。

■会社で長時間働くことだけが仕事じゃない

 私の職場でも毎日夜遅くまで頑張る若手社員がいます。男女を問わず夜遅くまで資料作成や事務処理に追われていて、中には「いつ家で寝ているんだろう?」と思うようなメンバーもいます。

 そういう私も30代の頃はかなり無茶な働き方をしていて、プロジェクトが佳境に入ると“朝4時まで仕事をして、一旦家に戻ってシャワーを浴びて、仮眠をしてから会社に行く”というようなこともやっていました。

 それが良いとか悪いとかというのではなく、自分が夢中になって取り組めた仕事だから出来たことなんだなと今は感じています。

 逆に40代になってからは仕事への裁量権が高まったこともあって、割と仕事のスケジュールを自分でコントロールできるようになり、退社後に他社の方と会って情報交換をしたり、休日に趣味の教室に通ったりということも意識的に行うようになりました。

 そうすることで自然と社外への人的ネットワークも広がり始め、また人と話をする時にも話題が増えて盛り上がるようにもなりました。

 会社で長時間仕事をするだけでは得られないものもあるんだなと、この時に感じたことを思い出します。

■一人一人違うワークライフバランス

 ワークライフバランスというと「仕事8時間、プライベート8時間、睡眠8時間」という目安のようなものもありますが、これは年代や生活スタイルや環境によって大きく変わってきます。

 プロジェクトの中核にいれば仕事が中心になるでしょうし、子どもが小さかったり親の介護などがあればプライベートが中心となるでしょう。要はそのときその時でワークライフバランスの定義が変わってくると思います。

 大切なのは「今は何を大切にしなければいけないのか」を良く考えること。そのためにはどう時間を使えば良いのかを考えること。そして、他人の意見に惑わされず自分の中にしっかりとしたぶれないものを持つことではないでしょうか。

 簡単に出来ることではありませんが、しっかりと考えなければ行けないことだなと、改めてそう感じました。