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[P]折り鶴に込められた想いとそれを活用する優しさ

 折り紙や千代紙で折る折り鶴。子どもの頃に誰しも折ったことがあるのではないかと思いますが、心のこもった折鶴はもらった人に温かい気持ちを伝えてくれる素敵なプレゼントです。

■被災地で折られた折鶴を活用

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 先日2月28日の読売新聞朝刊に掲載されていたのが、仮設住宅の女性達が作った折鶴を巡る心温まるお話。「被災地で折られた折鶴をホテル業界が活用している」という内容でした。

  宮城県石巻市の仮設住宅で暮らす女性達が折っているのは、尾の部分がクジャクの羽のように広がっている折り鶴。福田康夫元首相の奥様、貴代子さんがお見舞い用として送ってくたことをきっかけに、ご本人をお招きして折り方教室が開催されたのが始まりです。 

 それだけではなく、折り鶴教室の主催者が「女性達の心を癒し自立してくれるかもしれない」と考えて、「希望の鶴」と名付けて結婚式場やホテルに売り込みました。すると、今年になってから「希望の鶴」を購入するホテルや結婚式場が増えてきて、収益金によって被災者支援の一助として機能し始めました。

 折り鶴に込められた想いと、それを活用しようと頑張る方。そしてそれを購入して活用する企業。それぞれの想いが、それぞれの想いを呼んで輪となった素敵なお話だなと思いました。

■見ただけで笑顔になる「祝い鶴」

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 私が時々訪れる山梨の事業所では、知的障がいのメンバーが大勢働いています。仕事熱心でとても素直なメンバーばかりですが、中には言葉で意思表示が出来ないメンバーもいます。

 ある日、そのうちの一人の女の子から折り鶴入りの手紙をもらいました。熱心に仕事をしていることに対して「頑張ってるね」といつも声をかけているのですが、それに対しての返事が書いてありました。

 中を見てみると「これからも一生懸命にがんばります」と書かれた葉書とともに、丁寧に折られた折鶴が二つ。その折鶴も普通のものではなく、尾の部分が綺麗に広がる「祝い鶴」という珍しい形でした。今回ご紹介した「希望の鶴」と同じ形ですよね。

 普段は声をかけても明確な返事が返ってこないのですが、こういう気持ちを持っていてくれたことがとても嬉しくて、今でもかばんの中に大切に仕舞って持ち歩いています。

 言葉に出来ない部分を他の手段で補う。そんな健気さと優しさを感じた祝い鶴でした。