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〔P〕「誰のために」「何のために」がプロジェクトを進めるうえで大切

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 仕事のプロジェクトを進めるうえで大切なことはいろいろとありますが、どんな成果をあげるかということもさることながら、その目的を明確にしておくことがまずは大切です。
 先日、同じ会社の同じ営業関連部門で、それぞれ大きく考えの異なる2人のマネージャーのことを知る機会がありました。

■「自分のために」成果を出そうとする人

 大手企業で大勢の部下を率いる営業関連部門長のAさん。弁舌鮮やかで仕事ができると評判の人で、会議では対抗部署のミスをとことん責め上げて、逆に上司に対しては誠実さを前面に出すそつのなさを持っています。

 しかし、社内資料には自部門がどれだけ頑張っているかを記載することに注力し、部下からの相談案件に関しても資料作成中は耳を貸そうとしません。

 また、新たなサービスを展開する際には得意先へは自ら出向いて商談を行いますが、新規開拓や部下が苦戦している営業先には顔を出さず、数字があがらないことを周辺環境の責任として片づけてしまいます。

 自然とAさんだけの実績はあがるものの部門の実績は計画まで届かず、年度末になるとキリキリとした雰囲気が周辺に漂ってしまいます。

 「自分のために」成果を出そうとする行動が、結果としてこういう事態を招いてしまうということに本人は気付かないんだそうです。

■「自分以外の人のために」成果を出そうとする人

 一方、同じ会社の営業関連部門長のBさんは、温厚で部下想いの人。

 どんなに忙しくても部下が困っていれば案件の相談に乗り、場合によっては苦情先や苦戦している営業先に率先して同行営業を行います。

 自分の成績よりも部下が安心して仕事を遂行出来ることに心を配り、サービスを提供しているお客様が困っていれば会社のミスではなくても対応する。

 そんな姿勢を貫いているため、個人の成績は上がらなくても部門の成績は常に安定していて、リピーターのお客様も多いと評判だそうです。

 Bさんの「部下のため」「お客様のため」という気持ちにブレが無いことから、自然とBさんの周りには人が集まってくるんだというお話も聞きました。

 素晴らしいことだなと思います。

■「誰のために」「何のために」を常に考えていることが大切

 AさんとBさんの例は極端だとしても、どの会社にもAさんのようなタイプのマネージャーは多かれ少なかれいて、Bさんのような方も時々見かけることがあります。

 プロジェクトを進める時には得てして「成果をあげる」ということが最終目的となってしまい、「誰のために」「何のために」そのプロジェクトを推進しているのかがおざなりになってしまうことがあります。

 例えば「年商1億円のサービスを立ち上げる」というプロジェクトを推進する場合には、本来「新たな雇用を創出するために」とか「顧客の不便を解消するために」といった基本の部分が存在すると思います。

 そういったことが存在せずただ単に「利益を出すため」という目的のプロジェクトは、極端な言い方をすればいずれ破綻すると思いますし誰も幸せにならないと思います。

 逆に「困っている顧客のために」とか「商品を作ったメンバーの期待に応えるために」ということが明確になっていると、プロジェクトメンバーの意識も統一しやすくなります。

 また、困難な課題や問題にぶつかった際にも「誰のために」「何のために」ということが明確になっていると、解決のための力が自然と湧いてくるのではないかと思います。

 プロジェクトを開始する時にはまずはメンバー全員で「誰のために」「何のために」その仕事を進めるのかを、今一度明確にしながら共有していくことがプロジェクトを成功に導くひとつの方策ではないでしょうか。

 ブレないことは簡単なようでとても難しく、だからこそ貴重なんだなということを改めて知りました。