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なるほどそうだったんだ!「世界を変えた10冊の本」(池上 彰)

 「有名な本なのに実際には読んだことが無い、有名すぎて中身をすっかり分かったような気になっている」という本は案外多いなと思います。そんな「有名な本」10冊を紹介した、とても読み応えのある一冊をご紹介します。

■池上彰さんの解説は分かりやすい

世界を変えた10冊の本 (文春文庫)

 今日ご紹介するのは池上彰さんの「世界を変えた10冊の本」という一冊。世界的に有名な書籍10冊を紹介した本です。

【内容情報】

『聖書』の基礎を知ることでみえる歴史の流れとは?革命の原動力となった『資本論』の理論とは?『コーラン』『種の起源』『アンネの日記』からケインズ、フリードマンの経済書まで、世界史に大きな影響を与えた10冊を池上彰が厳選、その内容と歴史的意義を解き明かす。現在の国際問題や思想の源泉がわかる、現代人、必読の教養書。(「BOOK」データベースより)

【目次】 
第1章 アンネの日記/第2章 聖書/第3章 コーラン/第4章 プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神/第5章 資本論/第6章 イスラーム原理主義の「道しるべ」/第7章 沈黙の春/第8章 種の起源/第9章 雇用、利子および貨幣の一般理論/第10章 資本主義と自由
(「BOOK」データベースより)

 

 ジャーナリストとして活躍されている池上彰さんは、NHKで1994年から11年にわたって「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍していました。2005年からフリーになっていろいろなニュースの解説などをされていますが、分かりやすくて本質をついた解説はとても分かりやすいなと思います。

 今回ご紹介しているこの本も、池上彰さんらしい「分かりやすくて深い解説」が綴られています。

 特に「聖書」「コーラン」と続く解説は、その後のイスラーム原理主義の「道しるべ」などにも通ずるものがあって、なるほどそういうことがイスラム問題に深く関わっているんだなということを教えてくれます。

 また、「アンネの日記」では父親の手による編集が行われていたことなども書かれていて、原本となる日記はもう少し等身大の女の子としての感想が書かれているということも知りました。

 さらにカール・マルクスの「資本論」やダーウィンの「種の起原」など、しっかりと読んだことが無いのに分かったような気になっていた本も、その背景などがしっかりと書かれているばかりではなく、その時代の動きや著書によってどのようなことが起きたかなども丁寧に書かれています。

 本の感想文や紹介というよりは、書籍にまつわる社会情勢や著者の思想などに踏み込んだこの一冊。とても読み応えのあるものでした。

世界を変えた10冊の本 (文春文庫)

世界を変えた10冊の本 (文春文庫)