2013年も残すところあと数日。今年も定期的に星空情報を取り上げてきましたが、振り返ってみると彗星の話題が多かった一年でした
■春先に話題となった「パンスターズ彗星」
(http://www.astroarts.jp/photo-gallery/photo/12634.html)
3月10日に太陽に最も近づいたパンスターズ彗星。南半球では写真のようにはっきりと確認されましたが、日本では日没後に見ることが出来ました。
ハワイ・ハレアカラにある口径1.8mの大型望遠鏡「パンスターズ1」を使い、遠方にある暗い彗星を誰よりも早く発見できるというパンスターズ計画。このバンスターズ計画で発見されたのが「バンスターズ彗星」。3月10日に太陽に最も接近して、その後徐々に太陽を離れる周回軌道をたどりました。 (参考)アストロアーツ http://www.astroarts.co.jp/special/c2011l4/index-j.shtml
■最後は太陽の熱で崩壊した「アイソン彗星」
数十年に一度の大彗星になることが期待されていたアイソン彗星。残念ながら今年11月末に太陽に最も近づいた際、太陽の熱によって彗星の核が分裂し崩壊してしまいました。
アイソン彗星は2012年9月に国際科学光学ネットワークのロシアチームによって発見された彗星。発見された当初は、彗星の核が幅約5kmぐらいだと推定されていて、数十年に一回の大彗星になるのではないかと予想されていて、天文ファンならずとも気になる存在となっていました。
彗星観測スターを組んでいた会社があったようですが、宇宙での出来事は自然の力以上に雄大で予測不可能なんだなと思いました
■今年最後に輝きを見せてくれる「ラブジョイ彗星」
(http://www.subarutelescope.org/Topics/2013/12/05/j_index.html)
明け方の東の空に姿を見せているのがラブジョイ彗星。ハワイのマウナケア山頂にあるすばる望遠鏡がとらえたラブジョイ彗星の尾は、イオンの筋が螺旋状に放出されていてとても綺麗な姿を見せてくれています。
発見したのはオーストラリアのコメットハンターとして有名なラブジョイさん。年末から年始にかけて明け方の空で輝いていますので、双眼鏡などを使って彗星の尾を観測するというのはとても素敵な作業だなと思います。