文房具類の中には、長年販売され続けているロングセラー商品がいくつもある。ノートや手帳、万年筆やボールペンなどロングセラー商品のジャンルは様々だが、シャープペンシルにも発売以来40年近く販売されているものがある。そんなロングセラー商品の一つに、新たに魅力的なカラーバリエーションが追加されるようだ。
ロングセラー商品がカラフルになる
http://www.platinum-pen.co.jp/press_280825.html
プラチナ万年筆が発売しているロングセラーのシャープペンシルが、速記用の「プレスマン シャープペン 速記用0.9mm」という商品だ。発売以来38年間売れ続けているというロングセラー商品だが、2016年9月1日にカラーバリエーションが追加となる。ロフトではすでに先行販売しているようだが、一般の小売店ではこれからのようだ。
「昭和レトロなカラー」と銘打たれた追加カラーは、白・赤・緑・青・黄の5色。ビビットな色合いは、昭和50年代の家電製品などにによくみられた色合いを参考にしているそうだ。
プレスマンが発売された1978年(昭和53年)当時は、新聞記者などが速記で記事を書き留めていて、鉛筆に代わる書きやすい筆記用具が求められていた時代だ。その時代はシャープペンシルもまだまだ機能的には発展途上だったと思うが、その中で「芯が折れにくくて書きやすいシャープペンシル」というのは貴重だったのだろうと思う。
発売以来、質実剛健な黒色だけで販売していたのには、「業務用」というイメージの強いプレスマンならではだろう。しかし、最近では太めのシャープペンシルが好まれる傾向にあることから、一般ユーザーをターゲットにしたカラーバリエーションの追加を行うのではないかと思われる。
ボディーカラーが変わるだけで商品の印象が随分と変わる。私なら緑に興味を惹かれるのだが、皆さんはいかがだろうか。
プラチナ プレスマン シャープペン 速記用0.9mm芯2B 2105010
- 出版社/メーカー: プラチナ万年筆
- メディア: オフィス用品
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機能の良さがロングセーラーの秘密
写真手前がプレスマンで奥がLAMYのシャープペンシルだが、芯の太さが0.5mmと0.9mmとではこんなに違う。数字で見れば約2倍の太さなので当たり前のことだが、実際に書いてみると違いは明らかだ。
カリカリと書き込んでいく感覚の0.5mmに比べて、0.9mmはスラスラと紙の上を滑りながら書いていく感覚だ。速記用として開発された商品だけにそこが特徴であり、長く売れ続けている理由の一つだろう。
また、他のシャープペンシルに比べて重量が非常に軽い。ステッドラーの製図用シャープペンシルに比べると、プレスマンの重要は約半分の10gという軽さだ。速記用として「より早く正確に書く」ためには、軽さというのも重要な機能の一つだと思う。
さらに、替え芯の長さが一般的な替え芯よりも長いのも特徴で、それによって芯切れの際のタイムラグが軽減されているのも速記用ならではの配慮だろう。
プレスマンは発売以来初めてとなるリニューアルを昨年も行っている。昨年のリニューアル内容は、「筆圧が強くても意図しない芯スライドが起きないようにした」「ノックの音を大幅に軽減しただけではなく弱い力でも確実にノックされるようにした」という2点だ。質実剛健なプレスマンならではの機能強化だった。
今回のカラーバリエーション追加によって、今までよりも幅広いユーザー層に使われることが予想される。機能的には非常に優れているシャープペンシルのなので、例えばイラストを描く時や試験でマークシートをチェックする時などにも重宝するのではないかと思う。
機能と機能美を兼ね備えた秀悦な商品だけに、カラーバリエーションの追加によるターゲーットユーザーの拡大は、今後の売上増加に結びつくことが期待される。